日本中國學會

The Sinological Society of Japan

2006年 学会展望 語学

 二〇〇五年・二〇〇六年の学界展望語学部門は、北九州市立大学大学院外国語学研究科中国言語文化専攻研究室が担当する。電子メールでのデータ申告にご協力いただいた会員・非会員の方々、二〇〇三年・二〇〇四年語学部門担当の経験をご教示くださった京都大学大学院文学研究科中国語学中国文学研究室の平田昌司先生、文献調査にご協力いただいた各大学図書館に対して、深い感謝の意を表したい。目録作成にあたっては、現物の調査をおこなったほか、国立情報学研究所論文情報ナビゲータCiNiiおよび国立国会図書館NDL-OPACを利用させていただいた。採録する文献の選択・目録作成作業は佐藤昭があたり、編集・入力作業は、北九州市立大学外国語学部中国語専攻資料室補助員の橋本愛氏が分担してくれた。

 目録作成の基準は以下のとおりとした。

 一、採録範囲は、二〇〇五年一月から一二月までに日本国内で刊行された文献とする。昨年と同様、現代語の教科書類は採録対象から除外した。なお。二〇〇四年刊行の文献が第五十七集学界展望(語学)に漏れていた場合は、適宜補った。
 二、目録の分類は、総記、文字・訓詁、音韻、語彙、語法、方言、教育・学習とする。
 三、各分類内の配列は、著者・編者・訳者氏名の五十音順による。
 当方の不慣れと時間的・人員的制約によって、遺漏・誤り等が少なからずあるかと思われる。これらについてお気づきの場合は、ぜひご教示くださるようお願いしたい。さらに文献調査を続け、あるいはご教示をまって、来年度に採録するつもりである。


単 行 本

一、総  記

石塚晴通教授退職記念会(編)  日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開  汲古書院
一海知義・筧久美子・筧文生  漢語四方山話  岩波書店
于 暁飛  消滅の危機に瀕した中国少数民族の言語と文化―ホジェン族の「イカマン(英雄叙事詩)」をめぐって  明石書店
加藤 周一・一海 知義  漢字、漢語、漢詩 ―雑談・対談・歓談―  かもがわ出版
姜 晩成・王 郁良  精選 日中中日辞典[改訂版]  東方書店
京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センター  漢籍目録カードのとりかた 京都大学人文科学研究所漢籍目録カード作成要領  朋友書店
香坂順一先生追悼記念論文集編集委員会編  香坂順一先生追悼記念論文集  光生館
篠原 令  北京に吹く風 ―北京っ子ことばで知る、中国人の心情―  阿部出版
杉本達夫・牧田英二・古屋昭弘編  デイリーコンサイス中日・日中辞典 中型版 第2版  三省堂
杉本達夫・牧田英二・古屋昭弘編  デイリーコンサイス中日辞典 中型版 第2版  三省堂
杉本達夫・牧田英二・古屋昭弘編  デイリーコンサイス日中辞典 中型版 第2版  三省堂
瀬戸口 律子  官話問答便語全訳 琉球官話課本研究  榕樹書林
陳 於華  中国の地域社会と標準語―南中国を中心に  三元社
陳生保  中国と日本 ―言葉・文学・文化―  麗澤大学出版社
藤堂 明保・加納 喜光編  学研 新漢和大字典(普及版/机上版)  学習研究社
(監査法人)トーマツ編  中日・日中 会計・税務・投資用語辞典  中央経済社
戸川芳郎監修・佐藤進、濱口富士雄編  全訳 漢辞海 第2版  三省堂
中川正之  漢語から見える世界と世間(もっと知りたい!日本語)  岩波書店
中嶋 幹起・ドラール・オソル朝克(共著)  エウェンキ語への招待  大学書林
日本工業出版  (最新版)日中英技術用語ハンドブック  日本工業出版
莫 邦富事務所  労務・人事・総務 中国語社内文書実例集  ジャパンタイムス
莫 邦富・筧 裕介  中国語ネーミング開発ハンドブック―中国人に受容されるネーミングのつくり方―  日本能率協会マネジメントセンター
方 経民・孟 子敏・増野 仁  明清漢語を中心としての通時的研究《金瓶梅講話》和近代漢語的嬗変  松山大学総合研究所
増野 仁  明清漢語を中心としての通時的研究 漢語白話文属性情報検索データベース構築作業報告―康煕字典編―  松山大学総合研究所
宮田一郎 編訳  新華字典 第10版 日本語版  光生館
宮田 一郎  宮田一郎 中国語学論集  好文出版
村田雄二郎・C.ラマール編  漢字圏の近代 ことばと国家  東京大学出版会
山崎直樹・遠藤雅裕編  辞書のチカラ 中国語紙辞書 電子辞書の現在  好文出版
俞 長安・耿 文学  工業用日・中・英単語辞典  オートメレビュー社
李 榮標編著  日本語―英語―中国語 貿易用語辞典(中国貿易実務用語辞典一巻)  国際語学社
李 榮標編著  中国語―英語―日本語 貿易用語辞典(中国貿易実務用語辞典二巻)  国際語学社
李 榮標編著  日中貿易実務事典(中国貿易実務用語辞典三巻)  国際語学社


二、字・訓詁


阿辻 哲次  「名前」の漢字学 日本人の“名付けの由来”をひも解く  青春出版社
阿辻 哲次  知っておきたい漢字の知識  柳原出版
小林 芳規  角筆文献研究導論 別巻資料篇  汲古書院
斎藤 秀紀  構造化4バイトコードによる 多言語漢字の符号化  早稲田出版
白川 静  白川静著作集 別巻 金文通釈5  平凡社
白川 静  文字講話4  平凡社
白川 静  白川静著作集 別巻 金文通釈6  平凡社
白川 静  新訂 字訓  平凡社
白川 静  白川静著作集 別巻 金文通釈7  平凡社
東京外国語大学・アジア・アフリカ言語文化研究所編  図説 アジア文字入門(ふくろうの本)  河出書房新社
藤堂 明保等編  漢字源 改訂第四版  学習研究社
野村 茂夫  千字文を読み解く  大修館書店
平川 南等編  文字による交流〈文字と古代日本2〉  吉川弘文館
平川 南編  古代日本文字の来た道 ―古代中国・朝鮮から列島へ―  大修館書店
前田 晃  漢字で“チャット” ケータイ・コミュニケーションの新展開  文芸社
前田 富祺・野村 雅昭編  漢字と日本語(朝倉漢字講座1)  朝倉書店
前田 富祺・野村 雅昭編  漢字と社会(朝倉漢字講座4)  朝倉書店
水野 栗原  漢字のエロス 古代文字から読み解く「女」漢字  雄山閣
葉籟士・神田千冬 訳編  簡化漢字一夕談―中国の漢字簡略化  白帝社
劉 建編  五體漢字彙編(全2巻) 別冊姓名出典名 日中照合表・総画索引・音訓索引付  文物出版社
  新出相家巷秦封泥(文字資料叢書1)  藝文書院

三、音韻

上原 聡  標準中国語の単音節母音と声調に関する北京・台湾間の音響学的・社会言語学的研究  平成15-16年度科学研究補助金(基盤研究(B)(2))研究成果報告書
坂井 健一編  宋本廣韻全譯 第9分冊(山摂)  汲古書院
坂井 健一編  宋本廣韻全譯 第10分冊(効摂)  汲古書院


四、語彙

伊藤 忠ファッションシステム編  5ヶ国語新ファッション用語集(日中英仏伊)  チャネラー
井上 敬勝  中国料理用語辞典〔決定版〕  日本経済新聞社
呉 川  オノマトペを中心とした中日対照言語研究  白帝社
佐納 康治  日英韓中台5ヶ国語 コンピューター用語集  開成出版
張 福武  四ヶ国語共通のことわざ集 日本語・台湾語・英語・中国語対照  慧文社
陳 福臨  しゃれ言葉と縁起言葉―中国語雑学ノート―  白帝社
古畑 昭郎  日中英・アパレル用語集  センイ・ジャアナル
村尾 康子  ファッションビジネス用語 日・中・英 対訳ワードブック  繊研新聞社


五、語法

伊藤 さとみ  現代中国語にみられる単数/複数/質料の概念  好文出版
植田渥雄 監修/楊光俊・王聡・河野愛子  中国語の文法と使い方55  三修社
王 志英  命令・依頼の表現―日本語・中国語の対照研究  勉誠出版
呉 麗君 他/西川 和男 訳  中国語の誤用分析―日本人学習者の場合  関西大学出版部
大東文化大学語学教育研究所  大東文化大学語学教育研究所創立20周年記念
現代中国語文法研究論集  大東文化大学語学教育研究所
鳥井 克之  中国語教学文法概論  関西大学出版部
野間 文史  十三経注疏の研究―その語法と伝承の形  研文出版
古川 裕  中国語普通話文法と方言文法の多様性と
普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究  平成13-16年度科学研究費補助金(基盤研究B(1))研究成果報告書
丸尾 誠  現代中国語の空間移動表現に関する研究  白帝社


六、方言

秋谷 裕幸  呉語婺州方言群・甌江方言群の調査研究―浙南七県市呉方言音系(討論稿)  平成14-16年度科学研究費補助金(基盤研究(B))研究成果報告書
岩田 礼  中国語方言の言語地理学的研究―新システムによる「漢語方言地図集」の作成―  平成16-18年度科学研究費補助金(基盤研究(B))研究成果報告書第1分冊
千島 英一  東方広東語辞典  東方書店
千葉 謙悟・熊 進・高橋 慶太共編  百年前の四川方言―『華英聯珠分類集成』と『西蜀方言』―  中国古籍文化研究所
鄧 超英  広東語レッスン初級1(CD付)  スリーエーネットワーク
鄧 超英  広東語レッスン初級2(CD付)  スリーエーネットワーク


七、教育・学習

榎本 秀雄監修/彭 飛  中国語虎の巻 実力アップ15の秘伝  東方書店
王 浩智  中国語翻訳作法 文の理解から訳出のプロセスまで  東京図書
輿水 優  中国語の教え方・学び方 中国語科教育法概説  日本文理学部
朱 全安  近世日本における外国語教育史の基礎的研究―中国語教育を中心として―  平成13-16年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))研究成果報告書
砂岡 和子  中国語チュートリアルシステムの国際共同開発  平成14-16年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(2))研究成果報告書
鳥井 克之編著  中国語教学(教育・学習)文法辞典(PDF版)  東方書店
長谷川 正時  通訳メソッドを応用したシャドウィングで学ぶ中国語文法(CD付)  スリーエーネットワーク
林 道生  中国語の口語と文語を効果的に学習させるプログラムの作成とスキルデータ構築  平成15-16年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2))研究成果報告書
山下 輝彦監修  声調の達人 波型で学ぶ中国語発音(PCソフト)  アスク
楊 達  遠隔教育のための空間認知体系に準拠する中国語マルチメディア教材の開発と評価  平成15-16年度科学研究費補助金(基盤研究C-2)研究成果報告書


論 文

一、総  記

相原 茂  ことばから見る日中異文化  アジア遊学72
阿辻 哲次  漢字文化圏の成立  朝倉漢字講座1 漢字と日本語
海村 惟一・陳 秋萍  社会言語学から見た現代中国の言語事情  福岡国際大学紀要13
海村 惟一・陳 秋萍  社会言語学から見た現代中国の言語政策  福岡国際大学紀要14
荒川 清秀  中国語の世界への誘い  国学院中国学会報51
荒川 清秀  やっぱり辞書が好き  東方291~298 (東方書店)
荒川 慎太郎  [書評]龔煌城著『西夏語文研究論文集』 (中央研究院語言学研究所)  言語研究127
池田 巧  「第2回西夏学国際学術研討会」参加記  漢字と文化6 (京都大学 人文科学研究所)
石崎 博志  Francisco Diazの『漢語・スペイン語辞典』について  中国語学252
犬塚 優司  中国少数民族双語教学研究会 「第三回双語教育国際学術検討会」に参加して  NIDABA34
井上治・金度 亨  蒙語老乞大 テキストのローマ字転写と和訳〈巻之四〉  開篇24
植田 均  普通話、方言、近世語  奈良産業大学紀要21
内田 慶市  十九世紀的英語資料与漢語研究 ―以筆者発現的《華英通語》的新版本為主  或問9
内田 慶市  再論Pidgin English ―周振鶴氏への回答  或問10
遠藤 雅裕  理想の中国語辞書 ―語義記述と収録語について―  辞書のチカラ (好文出版)
王 欣  中国語の海外展開戦略  島根大学 外国語教育センター ジャーナル創刊号
王 秀芳  日本における中国人オールドカマーの言語使用  言語科学論集9 (東北大学)
王 珍珍  日中翻訳分析における テクスト言語学の役割についての考察 ―コミュニケーションの視点から―  国際文化学13 (神戸大学)
大方 高典  (研究ノート)中国古典文学 ―語学教員が受け持つ科目として―  拓殖大学語学研究108
大島 吉郎編  香坂順一先生主要著作目録  香坂順一先生 追悼記念論文集 (光生館)
大沼 雅彦  「東北/北東」考  サピエンチア 英知大学論叢38 (2004年)
大沼 正博  「中国語は外国語である」  八事YAGOTO21 (中京大学)
岡田 英樹  日本語と中国語が交差するところ  『満州国の文化―中国 東北のひとつの時代』 (西原和海・川俣優編) (せらび書房)
小栗山 恵  親字、下位区分の仕方 ―助動詞“会”の項について―  辞書のチカラ (好文出版)
小野 文  ルイ・バザン 『中国語口語の一般原理に関する覚え書』を読む  或問10
風間 伸次郎  ソロン語口語コーパスとその分析  言語情報学研究報告8 (東京外国語大学)
勝田 耕起  台湾刊行「日漢辞典」の日本語用例とその問題点  フェリス女学院大学 日本語教育学論究 創刊号 (2004年)
顔 加軍・ブレスウェル・デービッド・任福継・黒岩真吾  機械学習を用いた中国語意味的依存構造の推定  情報処理学会研究報告 2005(117)
木津 祐子  学界展望(語学)  日本中国学会報57
鬼頭 さやか  フランシスコ・ヴァロ 『官話文典』について  KOTONOHA27
邱 為平  日本語通訳教育とその指導法について  東洋大学 中国哲学文学科紀要13
邱 奎福  動物にたとえた言葉に見る日中文化の差  観光学研究4 (東洋大学)
清原 文代  中国語中国文学を学ぶ学生のための コンピュータ・リテラシー覚え書き  国際文化6 (大阪女子大学)
清原 文代  中国語電子辞書機能比較  辞書のチカラ (好文出版)
金 永旭  漢字・漢文の韓国的受容 ―初期吏読と釈読口訣資料を中心に―  石塚晴通教授 退職記念会編 『日本学・敦煌学・ 漢文訓読の新展開』 (汲古書院)
栗林 均  『華夷訳語』と『元朝秘史』における モンゴル語の動詞過去形語尾 =ba/=be,=bi,=bai/=beiを表す漢字について  東北アジア研究9 (東北大学)
黒澤 直道  ナシ(納西)語における漢語・漢文化の影響  中国言語文化論叢7 (東京外国語大学)
黒澤 直道  雲南省麗江におけるナシ(納西)語教育の現状  国学院雑誌106(8)
刑  文柱  『三国演義』に見る待遇表現 ―侮蔑表現を中心に―  比較文化研究68
胡 金定  日中言語表現習慣に見る文化の相違  甲南大学 総合研究所叢書78 『日本語・中国語・英語の 言語表現習慣に見る 文化相違の研究』
胡 振華・(犬塚優司訳)  「東干」「東干語」「東干人のバイリンガル」と 「東干学」について  総合政策論叢10 (島根県立大学)
胡 振剛  中日両語間の翻訳に適した「加訳」と「減訳」の規則  比較文化研究68
呉 川  言語と文学のかけ橋  オノマトペを中心とした 中日対照言語研究 (白帝社)
顧 那  一人称小説における自由直接話法と自由間接話法  表現研究82
高 茜  中国麗江納西族における東巴文字復興運動 ―1990年代以降を中心に―  国立民族学博物館 研究報告30(2)
小高 裕次  西夏文『新集金砕掌置文』の研究1  東アジア言語研究8
佐藤 進  「古字書と新辞典」  二松学舎大学 人文論叢75
佐藤 晴彦  [書評]東方書店 北京・商務印書館共同編集  相原茂・荒川清秀・大川完三郎主編『東方中国語辞典』  国学院雑誌106(2)
佐藤 晴彦  中国一瞥―10日間の言葉の記録  東方290 (東方書店)
佐藤 晴彦  国家図書館蔵『水滸傳』残巻について ―“嘉靖”本か?  日本中国学会報57
佐野 公治  「喫茶去」を読む―禅の言葉―  中国古典研究49 (2004年)
施 暉  日中両国語における 「あいさつ」言語行動についての比較研究 ―「家庭訪問」でのあいさつを中心に―  中国学研究論集14 (広島中国学学会、 2004年)
施 暉  日中両国語における 「あいさつ」言語行動についての比較研究 ―学校でのあいさつを中心に―  中国学研究論集15 (広島中国学学会)
施 暉  日中両国語における 「あいさつ」言語行動についての比較研究 ―公園でのあいさつを中心に―  中国語研究47
施 暉  日中両国語における あいさつ言語行動についての比較研究 ―「道」「買物・食事」でのあいさつを中心に―  国文学攷188 (広島大学)
施 暉  「あいさつ」言語行動に関する日中比較研究 ―日本語のあいさつに対する 中国人留学生の違和感について―  広島国際研究11
塩山 正純  初期中国語訳聖書の系譜 ―初探・『四史攸編』とその語彙について―  中国文学会紀要26 (関西大学)
地蔵堂 貞二  『後紅楼夢』の作者について  滋賀県立大学 国際教育センター 研究紀要10
芝田 稔  「漢語橋」を巡って  香坂順一先生 追悼記念論文集 (光生館)
志村 良治  唐話と洒落本  『白雲遙遙 ―回想の志村良治』 (さとう出版)
朱 鳳  モリソンの『華英字典』にみる 19世紀西洋人の中国語学習事情  京都 ノートルダム女子大学 研究紀要35
周 雲喬  「論」の文体の成立について  国際社会文化研究6 (高知大学)
周 振鶴  如何認定 Chinese pidgin English  或問10
周 振鶴  内田発現的抄本《紅毛番話》―解題与譯解  或問10
邵 敏・尹 大鵬・任 福継・黒岩 真吾  対訳例文から 中日数量表現の翻訳規則の獲得について  情報処理学会研究報告 2005(117)
鈴木 博之  四川省涼山州に住む蒙古族の言語  アジア・アフリカ 言語文化研究所通信114
続 三義  浅談怎様編纂適合中国人学習日語的理想的漢日辞典  中国言語文化論叢7 (東京外国語大学)
竹越 孝  漢字本『老乞大』の異本について  KOTONOHA29
竹越 孝  『飜譯朴通事』と『朴通事諺解』の 本文における異同について  KOTONOHA30
竹越 孝  『飜譯老乞大』と『老乞大諺解』における分句の相違  KOTONOHA31
竹越 孝  『飜譯朴通事』と『朴通事諺解』における分句の相違  KOTONOHA33
竹越 孝  『語音翻譯』札記(上)(中)(下)  KOTONOHA34・35・36
竹中 佐英子  ニュース中国語の翻訳について  日中言語対照研究論集7
竹村 信治  “東アジア漢字文化圏”構想への瀬踏み  文学6(6) (岩波書店)
立松 昇一  (研究ノート)中国の図解・絵入り辞典について  拓殖大学語学研究110
田中 弥生  『駱駝祥子』の会話表現に関する考察 ―小説と映画の比較を通して―  人間文化研究科年報19 (奈良女子大学、2004年)
田中 弥生  話劇『駱駝祥子』の台詞における口頭表現について  人間文化研究科年報20 (奈良女子大学)
田部井 文雄  四字熟語の背後にあるもの  言語34(1) (大修館書店)
千葉 謙悟(訳)  プレマール『中国語文注解』 (Notitia Linguae Sinicae)(Ⅱ)  或問9
千葉 謙悟  近代音訳語の基礎方言 ―『新釈地理備考』および『瀛環志略』の検討から―  中国語研究47
千葉 謙悟(訳)  プレマール『中国語文注解』 (Notitia Linguae Sinicae)(Ⅲ)  或問10
張 穎  依頼会話の展開パタンに関する日中対照研究  言語文化と日本語教育28 (お茶の水女子大学、 2004年)
張 玉潔・山本 和英  中国語のコンピュータ処理について ―コンピュータによる中国語処理の発展と課題  漢字文献情報処理研究6 (好文出版)
張 娜麗  早稲田大学中央図書館所蔵宋版玄應 『一切經音義』について  学苑775 (昭和女子大学)
張 龍妹  漢語・漢語方言・漢字系外国語  文学6(6) (岩波書店)
張 利利  「方丈」と「池亭」の中日比較について ―「方丈記」と「池亭記」と「池上篇並序」を巡って―  高松大学紀要43
陳 姿菁  「話者の移行期」に現れるあいづち ―日本語、台湾の「国語」と台湾語を中心に―  日本語科学18
陳 仲奇  魯迅作品における日本語的表現要素について  総合政策論叢10 (島根県立大学)
陳 炳崑  王禎和『玫瑰玫瑰我愛爾』 ―中国語、台湾語、英語、日本語等の 複数言語による小説表現―  曙光2(3)
陳 麗君  台湾における「国語」と「方言」の併用と その機能的共存 ―台湾中国語と台湾閩南語のバイリンガルの一例―  社会言語科学8(1)
辻田 正雄  老舎『茶館』札記  佛教大学文学部論集89
鄭 阿財  敦煌文献によって展開された六朝隋唐注釈学 ―『毛詩音隠』を例に―  石塚晴通教授退 職記念会編 『日本学・敦煌学・漢文 訓読の新展開』 (汲古書院)
照山 直子  W.ロプシャイト『英華字典』の序文に見る その思想と無序本の問題 ―宗教と科学のはざまで―  人文・自然・ 人間科学研究11 (拓殖大学、2004年)
杜 英起  簡述中日漢字文化的異同  愛知淑徳大学論集  コミュニケーション学部篇 5
陶 琳  人間関係修復のための方略―謝罪表現を中心に―  社会環境研究10 (金沢大学大学院)
陶 琳  “対不起”と「すみません」について  比較文化研究69
永井 崇弘  『北平風俗類微』とその索引  福井大学 教育地域科学部紀要  第Ⅰ部人文科学 (国語学・国文学・ 中国学編)55(2004年)
永井 崇弘  浅文理にみる平易化の特徴について ―マタイによる福音書からの考察―  中国文学会紀要26 (関西大学)
中川 正之  マリリン・モンローの驚き(特集 感動詞)  言語34(11) (大修館書店)
中村 哲夫  「華僑」という語の定義とその起源  人間文化H&S (神戸学院大学、2004年)
中村 雅之  南京官話を反映する若干の満州文字資料  KOTONOHA38
成瀬 哲生  Writer(Open Office.org.1.1.0)の日中(繁・簡) 英語/Part1―『電脳字彙』―  山梨大学 教育人間科学部紀要6(2)
成瀬 哲生  Writer(Open Office.org.1.1.0)の日中(繁・簡) 英語/Part2―『電脳字彙』―  山梨大学 教育人間科学部紀要7(1)
西山 美智江  T.S.Bayer(1694-1738)の『Museum Sinicum』(1730)  中国文学会紀要26 (関西大学)
野間 晃  論台湾的拼音政策~1984~2002重要事件記録 (国語篇)  北海道文教大学論集6
野間 文史  五經正義讀解通論(一)  東洋古典学研究20
Nguyen Thi ・Hoang Yen  Sino-Vietnamese Terms In Modern Vietnamese  神田外語大学紀要17
白 応鎮  18世紀満州語の特徴  東アジア研究40 (大阪経済法科大学)
橋本 永貢子・小笠原 礼子  日本人と中国人における待遇意識について ―大学生のアンケート調査(その1)から―  岐阜大学 地域科学部報告16
林 智  中国語言語コーパスを用いた研究とソフトウェア環境  金沢大学 中国語学中国文学教室 紀要8
船山 徹  インドのことばを漢文に ―仏典漢訳史の立場から―  創文480 (創文社)
文 鐘蓮  断り表現における中日両言語の対照研究 ―意味公式の発現頻度を中心に―  人間文化論叢7 (お茶の水女子大学 大学院)
方 一新・柴 紅梅  《漢語大詞典》商補  開篇24
彭 国躍  中国の言語政策とイデオロギー ―「文字革命」の発生と挫折  言語34(3) (大修館書店)
槇 美貴江  『逆臣録』における供述の形式について  人文学報363 (東京都立大学人文学部)
牧田 英二  ミャオ族「双語」教育の展開―「聞き書き」 ―李炳澤副教授を悼んで―  語研フォーラム20 (早稲田大学 語学教育研究所、 2004年)
鱒澤 彰夫  日本造語「侵略中国語」考  中国文学研究31 (早稲田大学)
丸尾 常喜  走的人多了,也便成了路 ―魯迅「故郷」末尾の一文について  東方288 (東方書店)
三角 友子  日本語のウナギ文の翻訳 ―中国語話者と英語話者の場合―  ICU比較文化37 (国際基督教大学)
三宅 登之  ついに品詞をつけた『現代漢語詞典』 ―『現代漢語詞典』第五版  東方297 (東方書店)
宮本 大輔  言語危機からみる中国の共通語政策  人文研究156 (神奈川大学)
毋 育新  ポライトネス理論の視点から見た 日本人と中国人の待遇行動 ―質問紙調査の結果からの考察  麗澤大学大学院 言語教育研究科論集 『言語と文明』3
向嶋 成美  牛島先生と『古代漢語』  トンシュエ30 (同学社)
森岡 文泉  中国の言語と文化(4)―民間信仰について  国語国文論集35 (安田女子大学)
森安清道 ・木村 亜紀子訳  アルファベットから始まる中国語  外国語学会誌34 (大東文化大学)
八耳 俊文  入華プロテスタント宣教師と日本の書物・西洋の書物  或問9
山崎 直樹  異文化理解という観点から見た辞書の記述 ―風俗習慣、社会制度―  辞書のチカラ (好文出版)
山田 敬三  中国語の環境 ―漢語学習50年の個人的体験から―  福岡大学研究部論集A: 人文科学編5(2)
山田 忠司  陳士和講述『評書「聊齋誌異」』言語についての報告  中国語研究47
兪 彭年  中国人から見た日本人の言語表現心理(五)  県立長崎シーボルト大学 国際情報学部紀要6
楊 虹  中日接触場面の話題転換 ―中国語母語話者に注目して―  言語文化と 日本語教育30 (お茶の水女子大学)
楊 春宇  社会言語学の視点から見た 清代漢語と他言語の対音研究  社会システム研究3 (北九州市立大学)
頼 明  コンピュータと中国語  外国語学会誌34 (大東文化大学)
李 怡静  李清照と朱淑眞、周邦彦詞における色彩表現の比較 ―李清照を中心に―  大東文化大学 中国学論集23
李 林静  先住民たちの現在〈1〉 ホジェン語を話す人々  言語34(1) (大修館書店)
李 林静  ホジェン語テキスト分析 ―皮なめしと保存食の作成―  千葉大学 社会文化科学研究11
劉 岩  文学譯本語言変遷初探―従魯迅譯文談起―  中国語研究47
劉 克華・内田 悦行  中国語のコンピュータ入力システム  愛知工業大学 研究報告40A (基礎教育センター 論文集)
林 義強  「万国」と「新」の意味を問いかける ―清末国学におけるエスペラント(万国新語)論  東洋文化研究所紀要147 (東京大学)
林 義強  古音、方言、白話に託す言語ユートピア ―章炳麟と劉師培の中国語再建論  東洋文化研究所紀要148 (東京大学)
ルイ・バザン・(小野文訳)  中国語口語の一般原理に関する覚え書(Ⅰ)  或問10
渡辺 章悟  仏典はどのように漢訳されたのか ―笈多訳『金剛能断般若波羅密経』を巡って―  東洋学論叢30 (東洋大学文学部)
渡部 宗助  切実だった「支那語」の時代を検証する ―竹中憲一著『「満州」における中国語教育』  東方294 (東方書店)
  志村良治教授編年著作目録  東北大学 中国語学文学論集10

二、字・訓

石塚晴通・豊島正之・池田証寿・白井純・高田智和・山口慶太  《資料・情報》漢字字体規範データベース  日本語の研究1(4) (日本語学会)
稲垣 淳央  契丹大蔵經の俗字とその周邊  大谷大学大学院 研究紀要22
臼田 真佐子  狩谷棭斎『説文検字篇』所載の字書  お茶の水女子大学 中国文学会報24
遠藤 織絵  04中国女文字調査報告  文教大学 文学部紀要18(2)
大岩本 幸次  『群籍玉篇』にみる金代通行の字書・韻書  中国学志觀号 (大阪市立大学)
大橋 由美  読段注 助辞ノート(一)  二松学舎大学論集48
大橋 由美  文字学階梯(一) ―漢字を自らの「国語力」とする実践のために―  新しい漢字漢文教育40
大橋 由美  六書について―漢字教育の基礎―  田部井文雄編 『漢文教育の諸相 ―研究と教育の 視座から』 (大修館書店)
大橋 由美  文字学階梯(二) ―「文」即ち「指示」と「象形」について―  新しい漢字漢文教育41
鹿島 英一  漢字系文字の共通字形率 ―漢字と北方系擬似漢字での試み―  比較文化研究71
加納善光・野口大輔  埤雅の研究・其七釈草篇(3)  人文学科論集43 (茨城大学)
加納善光・野口大輔  埤雅の研究・其八釈草篇(4)  人文学科論集44 (茨城大学)
亀田 弘之・陳 淑梅・大野 澄雄・余 錦華  ピンインによる 検索可能な中国語固有名詞検索システム  電子情報通信学会 技術研究報告104(740)
葛谷 登  漢字再考―音声言語と書記言語の狭間  言語と文化13 (愛知大学 語学教育研究室)
工藤 祐嗣  『大宋重修広韻』における 掲出字と注内異体字との関わり  石塚晴通教授 退職記念会編 『日本学・敦煌学・ 漢文訓読の新展開』 (汲古書院)
蔵中 進  『箋注和名類聚抄』と清朝学術その二 ―王念孫『広雅疏証』をめぐって  東洋研究157 (大東文化大学)
後閑 由美  楚釿布に関する一考察  KOTONOHA27
佐々木 允俊  『論語』における「學」の考察 ―「学而篇」の解釈を中心に―  日本文学会誌17 (盛岡大学)
史 建偉  説“还(還)”―兼析従“  ”得声字的音義同源関係  名古屋学院大学論集  言語・文化篇17(1)
澁澤 尚  列子華胥考 ―古漢語における異類同名について―  学林41 (中国芸文研究会)
朱 鵬  漢語、漢字の空間 ―表音化問題をめぐる日中接触―  外国語教育 ―理論と実践―31 (天理大学)
周 志鋒  俗字拾零  開篇24
J・マーシャル・アンガー・(奥村睦世訳)  漢字をめぐる6つの迷信  社会言語学5
鈴木 慎吾  王仁昫切韻の異体字注記について  開篇24
関 清孝  訳注・翻訳 黄侃「爾雅略説」訓注(1)  大東文化大学 中国学論集21(2004年)
関 清孝  郭璞の注釋學―『爾雅注』の方法  東方学109
関 清孝  黄侃「爾雅略説」訓注(三)  大東文化大学 中国学論集23
善如寺 俊幸  「隹」の漢字系統樹  東京外国語大学 留学生日本語教育センター論集30 (2004年)
善如寺 俊幸  「卩」の漢字系統樹  東京外国語大学 留学生日本語教育センター論集31
高田 智和  文字番号および部首番号の起源と応用 ―『大字典』と華英辞典とRose-Innes  石塚晴通教授 退職記念会編 『日本学・敦煌学・ 漢文訓読の新展開』 (汲古書院)
竹越 孝  『飜譯老乞大』における「匹」「疋」字の分布  KOTONOHA27
竹越 孝  二種の『老乞大諺解』における漢字部分の異同  KOTONOHA28
立石 広男  『爾雅疏』における『説文解字』 ―中国の学の根底を求めて―  国学院雑誌106(11)
田中 信一  (資料)中華人民共和国における 文字改革の推移日誌(その3)  拓殖大学語学研究108
田中 信一  (資料)中華人民共和国における 文字改革の推移日誌(その4)  拓殖大学語学研究109
張 莉  中国古代における 「味覚」・「嗅覚」・「觸覚」に関する文字の考察  人間・環境学13 (京都大学大学院、2004年)
張 莉  中国古代における「音樂」に関する文字の考察  歴史文化社会論 講座紀要2 (京都大学大学院)
塚越 千史  「欲」・「愛」・「詩」・「書」・「文」・「 」字考 ―上海博物館蔵戦国楚簡を中心に―  お茶の水女子大学 文学会報24
董 紹克  《金瓶梅》誤字挙例  中国語研究47
中嶋 隆蔵  『上海博物館蔵戦国楚竹書(三)』所収「亙先」小考  集刊東洋学94
中村 雅之  清朝紅銭の満州文字  KOTONOHA29
中村 雅之  ウイグル文字モンゴル語に見える漢語語彙の表記  KOTONOHA31
中村 雅之  パスパ文字の「 」について  KOTONOHA32
成家 徹郎  夏商周年代確定プロジェクトと甲骨学者の「貢献」  東方289 (東方書店)
成家 徹郎  甲骨文の“ ”と超新星記録  人文科学10 (大東文化大学)
西田 和子  中国の漢字 ―日本語の書き文字のひとつ、中国の漢字の起源  大阪芸術大学 短期大学部紀要29
西村 一幸  唐代楷書字体研究に果たした 敦煌出土スタイン三八八番写本の役割 ―『正名要録』と『群書新定字様』―  石塚晴通教授 退職記念会編 『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』 (汲古書院)
野原 将揮  春秋・戦国文字分域における問題点  KOTONOHA35
野原 将揮  春秋・戦国文字の変化~簡略化~  KOTONOHA36
萩庭 勇  古文と文献について  人文科学9 (大東文化大学、2004年)
朴 盛鍾  韓国漢字の表音字と表意字  石塚晴通教授 退職記念会編 『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』 (汲古書院)
林 克  『足臂十一脈灸經』文字攷  大東文化大学 漢学会誌43 (2004年)
林 克  『脈法』文字攷  大東文化大学 漢学会誌44
林 稔  文字論―「易」字と「易」字についての一考察  日本文学会誌16 (盛岡大学、2004年)
馮 良珍  漢字簡略化の歴史的根源とその現状について ―あわせて日本と中国における 漢字改革を比較する―  横浜国立大学 教育人間科学部紀要 人文科学7
平勢 隆郎  戦国時代における天下の中の地域的特徴 ―文字と書物内容の視点から―  早稲田大学 長江流域文化 研究所年報3
平塚 順良  猪八戒の武器とその譯語をめぐって  学林41 (中国芸文研究会)
福田 和展  新中国成立後の少数民族新ローマ字をめぐって  東アジア地域研究11 (2004年)
福田 哲之  出土文献研究における字体分析の意義 ―郭店楚簡『語叢三』を中心として―  国語教育論叢14 (島根大学)
福田 哲之  『史籀篇』研究の新展開 ―出土文字資料と小学書研究―  創文478 (創文社)
藤山 和子  宮内庁書陵部蔵『説文解字斠詮』の校語から探る狩谷棭斎の説文学  大妻比較文化6
町田和彦・澤田英夫  文字の宝庫としてのアジア  言語34(10) (大修館書店)
町田 隆吉  「蒲陶」と「蒲桃」―トゥルファン文書に見える 「葡萄(ぶどう)」の漢字表記について  西北出土文献研究2
守岡 知彦  漢字処理  中国21・23 (愛知大学 現代中国学会)
森賀 一恵  『周禮』の「壹」と「參」  富山大学 人文学部紀要43
矢野 千載  里耶秦代木牘の書法に関する一考察  日本文学会誌16 (盛岡大学、2004年)
矢野 千載  書同文字小考―近年の動向と書法研究―  日本文学会誌17 (盛岡大学)
山元 宣宏  隷書の「隷」についての一考察  人間・環境学14 (京都大学大学院)
葉 峻榮  定州漢墓簡本《論語》與傳世《論語》異文研究  中国出土資料研究8 (2004年)
吉池 孝一  四種の文字が刻まれた元代の銅錘について  KOTONOHA28
吉池 孝一  リゲティ論文所載パスパ文字百家姓と東洋文庫蔵本  KOTONOHA29
吉池 孝一  パスパとパクパ  KOTONOHA30
吉池 孝一  内藤湖南と元朝秘史パスパ文字本原典説  KOTONOHA31
吉池 孝一  内藤湖南が対音を付したパスパ文字資料について  KOTONOHA32
吉池 孝一  安西王マンガラ鼠年(1276)令旨のパスパ文字  KOTONOHA33
吉池 孝一  クビライ龍年(1280)聖旨のパスパ文字  KOTONOHA34
吉池 孝一  クビライ牛年(1277‐1289)聖旨(1)のパスパ文字  KOTONOHA35
吉池 孝一  パスパ文字の字母表  KOTONOHA37
渡部 洋  元代の〈底〉と〈的〉について  河内昭圓教授 退休記念中国文学論叢 (大谷大学文芸学会、2004年)

三、音韻

明木 茂夫  『詞源』「楊守斎作詞五要」第四要考―その宮調論と押韻の関係  風絮創刊号(宋詞研究会)
浅井 澄民  否定詞[mei](没)の来源―満式漢語“没有”合音説  中国語学252
池田 寛子  『三寳類字集』の同音字注について―第三辵篇から第十九田篇まで  二松学舎大学人文論叢75
石山 裕慈  声点差声の一目的―親鸞自筆『観無量寿経註』『阿弥陀経註』の場合―  国語と国文学82(4)
石山 裕慈  涅槃講式における漢語声調の変化についての考察  訓点語と訓点資料115
いしゐ のぞむ  中州全韻圖稿  長崎総合科学大学紀要45(2)
いしゐ のぞむ  音律札記 八則  長崎総合科学大学紀要46(1)
伊藤 正晃  現代中国語における音節間の同一母音連続に関する一考察  ことばの科学18(名古屋大学言語文化研究室)
岩田 憲幸  論《正音切韻指掌》音系  龍谷紀要27(1)
浦山 あゆみ  『度曲須知』の三字切法に関する一考察  河内昭圓教授退休記念中国文学論叢(大谷大学文芸学会、2004年)
太田 斎  虚構の字音、虚構の小音―乏韻渓母小韻は実在したか―  開篇24
岡本 勲  周祖謨「審母古音考」について  中京国文学24
岡本 勲  周祖謨による切韻諸本の研究  中京大学文学部紀要39(3・4)
岡本 勲  上古の調類―周祖謨「古音有無上去二聲辨」について―  中京大学文学部紀要40(1)
岡本 勲  周祖謹による古音研究史の視点  中京大学文学部紀要40(2)
尾山 慎  萬葉集における入声字音仮名―連合と略音  国語と国文学82(8)
河野敏弘・西原一幸  『妙法蓮華経釈文』所引の「慈恩云」注文と慈恩大師撰『妙法蓮華経玄賛』『妙法蓮華経音訓』対照表(一)(二)(三)  愛知学院大学教養部紀要52(3)、52(4)、53(1)
斉藤 隆信  漢訳経典におけるgāthāの訳語とその変遷―絶・縛束・偈・伽他―  印度学仏教学研究54(1)
佐々木 勇  金沢文庫本『群書治要』経部鎌倉中期点の漢音―声母について―  新大国語30(新潟大学)
佐々木 勇  久遠寺蔵『本朝文粋』鎌倉中期点の漢音声調―金沢文庫本『群書治要』鎌倉中期点との比較を通して―  訓点語と訓点資料114
佐々木 勇  古辞書における反切・同字音注への声点加点について  訓点語と訓点資料115
佐藤 大志  六朝学府文学の展開と声律論  未名23
更科 慎一  19世紀末朝鮮の北方漢語資料『華音撮要』の研究―ハングル音注を中心に―  アジアの歴史と文化9(山口大学)
篠原 征子  漢語音声焦点標記研究  北九州市立大学大学院紀要19
周 錦樟  簡易中文國際音標  アカデミア文学・語学編75(南山大学、2004年)
白藤 禮幸  安澄撰「中論疏記」中の内典系音義書について  二松学舎大学大学院紀要二松19
鋤田 智彦  東洋文庫本『重刊老乞大諺解』に現れた上声の連読変調について  開篇24
住谷 芳幸  『大般若経字抄』について  岐阜女子大学紀要33(2004年)
関 光世  中国語における疑問文の文音調と文末上昇イントネーションに関する試論  京都産業大学論集人文科学系列33
孫 慶華・広瀬 啓吉・顧 文涛・峯松 信明  音調核モデルを用いた中国語FOパターンの生成  電子情報通信学会技術研究報告105(98)
張 渭毅  1950年-2004年中国大陸地区中古音研究総述  開篇24
張 志剛  『琉球譯』エ段音の漢字表記について  国文学攷187(広島大学)
趙 志剛  19世紀における沖縄語の子音の口蓋化・破擦音化について―漢字資料『琉球譯』を中心に―  広島大学大学院教育学研究科紀要54(2)
丁 鋒  宋本玉篇による原本玉篇の義解の減増、継承と改変  『日本語辞書研究第三輯(上冊)』(港の人出版)
丁 鋒  《大廣益曾玉篇》刪改《玉篇》増補内容考―兼談各国所蔵《玉篇》残巻的版本問題  海外事情研究32(2)(熊本学園大学)
丁 鋒  《遊歴日本圖經・方言》日漢對音所見呉川京三個語音層次  熊本学園大学 文学・言語学論集12(2)
富平 美波  (研究ノート)宋・王質『詩総聞』に見える「旁紐」について  アジアの歴史と文化8(山口大学、2004年)
中西 裕樹  畲語中的漢字音層次初探  東方学報京都77
中村 雅之  漢語音韻学の難しさ―『音韻学入門』前書き―  KOTONOHA27
西村 多恵  『漢回合璧』新ウィグル語の表記に用いられた漢語音について  京都大学言語学研究24
沼本 克明  訓点資料として見た漢文文献の諸相―陀羅尼部の訓点を手掛かりとして―  石塚晴通教授退職記念会編『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』(汲古書院)
長谷川 慎  漢訳仏教と唄賛音楽  河内昭圓教授退休記念中国文学論叢(大谷大学文芸学会、2004年)
花登 正宏  『古今韻会挙要小補』について  東北大学中国語学文学論集10
比企 静雄・今泉 一哉・砂岡 和子  中国語声調の音響的性質にもとづく自習のためのCAIシステム  電子情報通信学会技術研究報告105(198)
肥爪 周二  音韻史―拗音をめぐって  国文学解釈と教材の研究50(5)
馮 蘊澤  音節単位の自立性高い特徴と音節構造―中国語はなぜ音節単位の自立性が高いか?―  海外事情研究33(1)(熊本学園大学)
平田 眞一朗  『悉曇蔵』所傳の四家の声調について  中国文学研究31(早稲田大学)
福井 佳夫  あそびとしての押韻技法―遊戯文学論(十三)―  中国中世文学研究47
藤原 輝三  韻母再論  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
古屋 昭弘  白鹿書院本『正字通』声韻調の分析  中国文学研究31(早稲田大学)
米 麗英  中国語母語話者の日本語特殊拍の発音について―中国出身地の言葉及び日本語の学習年数との関係―  徳島大学国語国文学18
彭 杰  日本語の音読みと漢詩の韻律  曙光2(3)
水谷 誠  (研究ノート)『集韻』の増補について  創大中国論集8
水谷 誠  『集韻』『礼部韻略』の相違反切について  国学院雑誌106(11)
森 博達  日本書紀の万葉仮名と上代語のアクセント―日本書紀箚記・その四―  東アジアの古代文化125(大和書房)
山本 真吾  (研究ノート)「納(衲)」字の合音用法  訓点語と訓点資料114
山本 誠子  中国語話者の英語発話におけるイントネーション―Contrastive Stressの観点から―  神戸学院女子短期大学紀要38
楊 暁安  多様にとれる語意と音声の長さ  北海道文教大学論集6
楊 暁安  日中単母音の音響音声学的分析―Vowel Formantsの比較を中心として―  北海道文教大学研究紀要29
楊 暁安・高 芳  中国語における単母音の長さに関する実験  北海道文教大学研究紀要29
楊 暁安・及川 佳織  イントネーション形式と意味―日中の形容詞1語文の比較―  北海道文教大学論集6
吉池 孝一  カールグレン氏のETUDESで言及されたモンゴルの諸文献について  KOTONOHA26
吉池 孝一  哥葛などの元代音について  KOTONOHA36
吉広 綾子  日・中のVOT比較からみた日本語有声破裂子音の音響的特徴  徳島大学国語国文学18
Robert Sanders  The Phonetic and Phonological Features of Tone3 in Taiwan Mandarin  標準中国語の単音節母音と声調に関する北京・台湾間の音響学的・社会言語学的研究
渡邉 大  符山堂蔵板広韻重刊をめぐって  文教大学文学部紀要19(1)
渡部 英善  「南朝四百八十寺」の訓読について  日本文学会誌17(盛岡大学)

四、語彙

浅井 澄民(訳)  周振鶴・遊汝傑著『方言と中国文化』―中国文化の西漸と漢語由来の借用語―  外国語学研究6(大東文化大学)
浅井 澄民  否定詞[mei](没)の来源―満式漢語“没有”合音説  中国語学252
荒川 清秀  「空気」語源考―語基の造語力と伝播のタイプをめぐって  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
伊原 大策  新漢語「出発」の誕生―清末(明治初期)における日中語彙交流の一側面―  東北大学中国語学文学論集10
岩佐 昌暲  馮乃超における日本象徴詩の受容―「蒼白」という詩語を手がかりに  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
植田 均  現代方言に継承された《醒世姻縁傳》の同音仮借の語―単音節語の場合  中国語研究47
植田 均  現代方言に継承された《醒世姻縁侍》の同音仮借の語―複音節語の場合  奈良産業大学産業と経済20(5)
植田 均  現代方言に残存する《醒世姻縁伝》中の軽声語  奈良産業大学産業と経済20(5)
梅本 孝  類別詞「本」について  静岡産業大学国際情報学部研究紀要7
王 雲路  韻律と附加式二音節語の形成についての試論  石塚晴通教授退職記念会編『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』(汲古書院)
王 暁  中日同形語の翻訳  経営研究19(1)(愛知学泉大学)
王 信  日本語における漢語副詞に関する研究(一)―漢語副詞の分類および定義規範―  コミュニケーション学科論集18(茨城大学)
王 雪・浮田 三郎  日本と中国の酒に関することわざの対照考察(1)  NIDABA34
大島 吉郎  動詞重畳型に関する通時的研究(七)―《脂硯齋重評石頭記》庚辰本を中心に―  大東文化大学紀要人文科学43
小川 郁夫  1音節のアル化語について  福岡国際大学紀要14
小川 利康  時事新聞関連語彙の記述比較―中級読解授業「総合中国語」から―  辞書のチカラ(好文出版)
小田切 文洋  白話小説語彙辞典(二)  国際関係学部研究年報25(日本大学、2004年)
小田切 文洋  白話小説語彙辞典(三)  国際関係学部研究年報26(日本大学)
温 琳  二つ以上の二音節形容詞の関係について  外国語学研究6(大東文化大学)
賀 国偉  漢語字母詞研究  語学教育研究論叢22(大東文化大学)
賀 国偉  中国社会変動和漢語新詞新語  外国語学会誌34(大東文化大学)
春日井 幹三  『五柳先生伝』の「不求甚解」について  KOTONOHA26
顔 加軍・ブレスウェル・デービッド・任 福継・黒岩 真吾  機械学習を用いた意味的依存構造の推定  情報処理学会研究報告2005(117)
金 敬雄  井上哲次郎の『増訂 英華字典』に於ける訳語の増設についての考察―底本の英語に新設した訳語―  行政社会論集17(2)(福島大学、2004年)
金 光林  近現代の中国語、韓国・朝鮮語における日本語の影響―日本の漢字語の移入を中心に―  新潟産業大学人文学部紀要17
グェン・ティ・ビック・ハー  ベトナムの漢語  国文学解釈と鑑賞70(1)
邢 文柱  『三国演義』における待遇表現についての研究(三)  比較文化研究論集16(久留米大学、2004年)
邢 文柱  『三国演義』における待遇表現についての研究(四)―名詞・四字熟語による謙譲表現を中心に―  比較文化研究論集17(久留米大学)
呉 岳樺  近現代中国語における日本語からの外来語―その借用方法と外来要素を中心に―  文研会紀要15(愛知学院大学大学院、2004年)
伍 継誼・浮田 三郎  日本と台湾の親子関係に関する諺の対照比較研究  NIDABA34
呼 斯楞  白話語彙の日本漢語への影響についての考察―『容與堂本水滸伝』第六回から第十回の語彙の研究を通して―  言語と交流8
康 慶瑋・田 園  国名縮略的幾種方式  茨城キリスト教大学紀要39(人文科学)
黄 征  《遊仙窟》俗語詞訓釈  石塚晴通教授退職記念会編『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』(汲古書院)
後藤 秋正  孟郊詩の詩語の特異性について―六朝・唐代の「噫」の用法の検討を通して―  六朝学術学会報6
小林 以久  『人民日報』における外来語に関する記事  日中言語文化3(桜美林大学紀要)
猿田 知之  反転する漢語―複合動詞を中心として―  茨城キリスト教大学紀要38(人文科学、2004年)
篠原 征子  漢語詞彙焦点標記研究  北九州中国言語文化研究論集13
朱 京偉  日中漢語の交流  国文学解釈と鑑賞70(1)
周 錦樟  蘋果考  アカデミア文学・語学編78(南山大学)
周 剛  80年代以来上海話新流行語略探  明海大学教養論文集自然と文化17
徐 時儀  《玄應音義》所釈方俗詞考  開篇24
沈 国威  “譯詞”“與”“借詞”―重讀胡以魯《論譯名》(1914)  或問9
帥 志嵩  従語義融合看漢語並列式複音詞的産生和演変  現代中国語研究7
鈴木 広光  神の翻訳史  国語国文74(2)
鈴木 誠  『水滸傳』に見られる“把與”について  麗澤大学紀要79(2004年)
薛 鳴  親族名称と呼称から見る人間関係―日本語と中国語の比較  講座社会言語科学第1巻異文化とコミュニケーション(ひつじ書房)
仙石 知子  旧中国の女性の名―排行による呼称と親族称謂語  中国―社会と文化20(中国社会文化学会)
蘇 小楠  中国における日本製化学用語の受容―20世紀初期の中国資料を中心に―  名古屋大学国語国文学94(2004年)
蘇 小楠  日中学術用語交渉の一試論―訳語「固体・気体・液体」の由来について―  名古屋大学国語国文学96
曹 煒  現代漢語縮略詞語研究中存在的問題  中国語研究47
曹 煒・柏 麗潔  現代漢語隠語的定義、類別和基本特徴  現代中国語研究7
孫 建軍  西洋人宣教師の造った新漢語と造語の限界―十九世紀中頃までの漢訳洋書を中心に  日本研究30(国際日本文化研究センター紀要)
竹田 治美  「日中同形類義語」について  人間文化研究科年報20(奈良女子大学)
橘 英範  六朝詩における竹(1)―「竹」字を用いた詩語―  中国古典文学研究2(広島大学、2004年)
橘 英範  六朝詩における竹(2)―「篠」・「篁」字を用いた詩語―  中国古典文学研究3(広島大学)
田中 弥生  話劇『駱駝祥子』の台詞における口頭表現について  人間文化研究科年報20(奈良女子大学)
千野 万里子  “没”について(Ⅰ)―唐詩に見える用例を中心に―  杏林大学外国語学部紀要17
千葉 謙悟  『東西洋考毎月統記傳』にみるThe United Statesの訳語―「合衆国」語構成の再検討―  開篇24
千葉 謙悟  近代音譯語導入過程における二つの經路  中国文学研究31(早稲田大学)
張 廣達  唐代漢譯摩尼教残巻―心王、相、三常、四處、種子等語詞試釈  東方学報京都77
張 旭  現代漢語借詞研究  人文研究155(神奈川大学)
張 旭  漢語中日源複字的分析問題  人文研究156(神奈川大学)
張 旭  漢語複字聯綿化和詞綴化趨勢発凡  人文研究157(神奈川大学)
張 静・馬場 俊臣  日本語と中国語の認識を表す動詞の対応―「知る」と「分かる」の中国語訳を中心にして  北海道教育大学紀要人文科学・社会科学編56(1)
陳 力衛  和製漢語の形成  国文学解釈と鑑賞70(1)
陳 力衛  新漢語の産出と近代漢文訓読  石塚晴通教授退職記念会編『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』(汲古書院)
陳 力衛  日本の諺・中国の諺1~8  日本語学24(6)~24(14)(明治書院)
丁 啓陳  杜甫詩歌的色彩搭配芸術  外国語学研究6(大東文化大学)
程 立紅・彭 傑  中日両国のことわざの働きと言葉づかいについて  東アジア日本語教育・日本文化研究8
寺井 泰明  「楸」「梓」「榎」と「きささげ」「あずさ」「えのき」  日中言語文化3(桜美林大学紀要)
唐 煒  日本書紀における中国口語起源漢語の受容  石塚晴通教授退職記念会編『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』(汲古書院)
長尾 光之  いくつかの漢訳仏典における副詞と連詞(上)―二音節語と二字連語を中心に―  行政社会論集17(3)(福島大学)
長尾 光之  いくつかの漢訳仏典における副詞と連詞(下)―二音節語と二字連語を中心に―  行政社会論集17(4)(福島大学)
中山 緑朗  中世武家法に見る漢語の源流―『御成敗式目』をめぐって―  作新学院大学紀要―文化と科学―15
橋本 行洋  「カツゼツ(滑舌・活舌)」の語誌―近代の漢語受容と辞書  国語と国文学82(12)
馮 天瑜・[訳]呉 咏梅  中国語、日本語、西洋語間の相互伝播と翻訳のプロセスにおける「経済」という概念の変遷  日本研究31(国際日本文化研究センター紀要)
プロジェクトD・(中国語動作・動詞研究会)  中国語動作動詞の研究 拧・扭・捻  中国学志觀号(大阪市立大学)
幣旗 佐江子  『剪燈新話』にみる新語  比較文化研究論集16(久留米大学、2004年)
方 一新  閻崇璩『敦煌変文詞語匯釈』の検討および補  石塚晴通教授退職記念会編『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』(汲古書院)
彭 広陸  中国語と外来語  国文学解釈と鑑賞70(1)
彭 広陸  中国語の新語における日本語からの借用語  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
卜 雁  呼称におけるポライトネス心理考察―親族呼称の虚構的用法に関する日・中・英語比較―  淑徳大学社会学部研究紀要38(2004年)
宮畑 一範  動作動詞の中英対照研究―搓とその対応英語表現  大阪府立大学言語文化研究4
森野 繁夫  謝霊運の詩語(一)  安田女子大学紀要32(2004年)
森野 繁夫  謝霊運の詩語(二)  安田女子大学紀要33
山崎 貞子  古代語の時間副詞「時(とき)に」の考察―古代中国語「時」と比較して―  文教大学国際学部紀要15(2)
吉田 雅子  二字漢語の日中対照―「参考」「参照」を手がかりに―  専修人文論集77
吉永 慎二郎  春秋経及び春秋左氏伝における「天王」について  秋田大学教育文化学部研究紀要人文科学・社会科学60
欒 竹民  中日両国語に於ける「和平」と「平和」について  国文学攷186(広島大学)
李 運博  『飲氷室合集』にある日本借用語の性格  石塚晴通教授退職記念会編『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』(汲古書院)
李 家樹・黄 霊庚  宋詩茶酒文化語詩例釋  中国古典研究49(2004年)
李 立氷  中国語新語新義新用法に関する研究  コミュニケーション学科論集17
劉 渇水  中国語色彩語の象徴化  人文研究156(神奈川大学)
劉 渇水  『詩経』から見た色彩語  神奈川大学大学院言語と文化論集12
劉 敬林  “馬伯六”詞義理據辨釈  現代中国語研究7
劉 柏林  中日の社交呼称について  言語と文化11(愛知大学語学教育研究室、2004年)
梁 暁虹  従佛経音義的“同義為訓”考察同義複合詞的発展  アカデミア文学・語学編75(南山大学、2004年)
梁 暁虹・陳 五雲・徐 時儀  従佛経音義的辨識看外来詞的漢化過程  アカデミア文学・語学編77(南山大学)
黎 順子  中・日・英 身体語彙における多義構造の対照研究  文研会紀要16(愛知学院大学大学院)
渡辺 博文  『紅楼夢』における罵倒語の類型と意味  人文研究156(神奈川大学)
渡辺 博文  近代中国文学作品における罵倒語の使用の要因―情動による考察―  神奈川大学大学院言語と文化論集12

五、語法

相原 まり子  中国語のフォーカス標示手段―“来”を中心に―  中国語学252
秋山 淳  中国語の進行と持続の表現―教学上の観点から―  福岡大学言語教育研究センター紀要3(2004年)
秋山 淳  時量補語と動詞アスペクト  九州中国学会報43
浅野 雅樹  現代中国語における「動+“得”+形」動補構造の多義性と分類方法について  言語・文化・コミュニケーション34(慶應義塾大学日吉紀要)
浅野 雅樹  現代中国語における動量詞“度”について―統語、意味、語用、三つの側面からの考察―  中国文化―研究と教育―63(中国文化学会)
荒川 清秀  [書評]方美麗著『移動動詞と空間表現』  国語と国文学82(6)
荒川 清秀  中国語学から見た連語論(2)  国文学解釈と鑑賞70(7)
荒川 清秀  “買回来”と“寄回来”―中国語における他動詞+方向補語の構造―  中国語学252
荒木 典子  起点を表す“在”―『西遊記』の用例を中心に  開篇24
荒木 典子  “VO在L”の動詞賓語と数量詞―『金瓶梅詞話』と現代中国語の対比を中心に―  中国文学研究31(早稲田大学)
安藤 好恵  語気助詞“啊”の意味機能について  奥羽大学文学部紀要16(2004年)
安藤 好恵  文末助詞の“啊”と“吧”  中国文化―研究と教育―63(中国文化学会)
池田 晋  “来”の代動詞的用法とダイクシス  中国語学252
石村 広  類型特徴から見た中国語の受動文  成城文芸192
井出 克子  量詞と形容詞の共起関係について―描写対象の認知体系に着目して  中国語学252
伊藤 さとみ  現代中国語における形容詞述語文  日本東洋文化論集11(琉球大学)
伊原 大策  補語構造「V見」に見られる文法機能の拡張と収縮―非視覚・非聴覚・非嗅覚型「V見」の発生と衰退  筑波大学地域研究25
伊伏 啓子  中国語品詞名称の変遷について―19世紀から20世紀初頭を中心に―  中国文学会紀要26(関西大学)
于 康  多義・歧義機制与漢日対比研究  日中言語対照研究論集7
于 克勤  中国語における「重ね型」表現の構造形式及び語用に関する考察と研究―動詞の「重ね型」をめぐって(その2)  聖母女学院短期大学研究紀要34
植田 均  近世中国における並存と交替―「対象」を表す介詞“與”の交替について  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
植田 等  近世中国語における動詞“與”から“給”への交替について  奈良産業大学紀要21
植村 麻紀子  初級段階で扱う「補語」の範囲  中国言語文化論叢7(東京外国語大学)
内田 慶市  《馬氏文通》以前中国人的語法研究―関於畢華珍《衍緒草堂筆記》的品詞分類法  中国文学会紀要26(関西大学)
鵜殿 倫次  “間接受動文”と二重目的語文の受動化―中国語のヴォイス(2)  愛知県立大学外国語学部紀要言語・文学編37
閻 紅生  試析《醒世姻縁伝》里的“罢呀怎么”  北陸大学紀要28
Tomoko ENDO  What enables ‘ability’ to develop?: The semantic network of Mandarin HUI  言語情報科学3(東京大学大学院)
王 怡人  現代中国語の結果複合動詞形成―語彙的事象構造の立場から―  現代社会文化研究32(新潟大学大学院)
王 軼群  中国語と日本語の場所表現―“上”と「の上」、“里”と「の中」を中心に―  鶴山論叢5(神戸大学)
王 軼群  起点を表す日本語の「から」と中国語の“従(cóng)”―状態・状態変化を表す場合を中心に―  国際文化学12(神戸大学)
王 軼群  起点としてのヒトを示す「から」と“従”―他動性の観点から―  甲南女子大学研究紀要文学・文化編41
汪化雲・陳金仙  廃名小説中的“不”及其相関句式  開篇24
王 学群  “有着”再考  大東文化大学語学教育研究所創立20周年記念現代中国語文法研究論集
王 学群  “V着(zhe)”のかたちの命令文再考  日中言語対照研究論集7
王 学群  存在文における“V着”と“V了”について  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
王 周明  『三言』における「V有NP/V得有(NP)」  開篇24
王 占華  従第二語言語用学的角度看漢語的足量準則  北九州市立大学外国語学部紀要112
王 冲  日本語陳述副詞「きっと」と中国語語気副詞“一定”との対照研究―日本語教育における陳述副詞「きっと」の指導のために  人間文化論叢7(お茶の水女子大学大学院)
大島 吉郎  “V上”の意味解釈―心理的側面を中心に―  語学教育研究論叢22(大東文化大学)
大島 吉郎  二音節動詞重畳型の通時的変化について  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
大瀧 幸子  中国語命令表現内における文法構造の役割分担(その1)―日本語の動詞一語文と比較した場合―  金沢大学文学部論集言語・文学篇25
大橋 志華  数量詞の後の「も」について―意味と訳  日中言語対照研究論集7
奥村 佳代子  江戸時代における唐話資料と「白話風」小説―『訳家必備』、『忠臣蔵演義』と『海外奇談』―  中国文学会紀要26(関西大学)
小栗山 恵  可能性表現に多用される“会”について―南北における“会”の違いから  外国語教育論集26(筑波大学外国語センター、2004年)
小栗山 恵  性質を表す“会”について―“要”句との比較から  語学教育研究論叢22(大東文化大学)
温 淋  二つ以上の二音節形容詞の関係について  外国語学会誌34(大東文化大学)
賀 国偉  漢語縮略形式与文化選択  大東文化大学語学教育研究所創立20周年記念現代中国語文法研究論集
郭 穎侠  『四世同堂』の中の“是…的”構文―助詞・助動詞・副詞を含む例文を中心に―  現代社会文化研究29(新潟大学大学院、2004年)
郭 穎侠  語気を表す文末助詞“的”  現代社会文化研究32(新潟大学大学院)
郝 雪飛  現代漢語感嘆句研究  言語と文化12(愛知大学語学教育研究室)
勝川 裕子  現代中国語における領属物に対する依存性―名詞述語文が成立する背景―  言語文化論集26(2)(名古屋大学)
神谷 博  与動詞搭配的補語“上来、上去”的分類  愛知学院大学語研紀要30(1)
神田 千冬  日中表現の比較からみる中国語動詞表現の特徴  共立国際文化22(共立女子大学)
木村 英樹  北京語授与動詞“給”の文法化  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
許 慧  中国語(武漢方言)における名詞句と名詞句をつなぐ“的”  熊本大学社会文化研究3
金 昌吉  現代漢語介詞的進一歩虚化  松山大学言語文化研究25(1)
金 立鑫  論元配置、句式語義和詞彙語義対“把”字句的制約  大東文化大学語学教育研究所創立20周年記念現代中国語文法研究論集
日下部 直美  試論“頭”的基本義和語義拡展  多元文化5(名古屋大学)
工藤 千夏子  蕭紅作品の文章技巧―情景描写の特徴について―  中国言語文化研究5(佛教大学)
Christine ・LAMARRE(柯理思)  漢語里標注慣常動作的形式  現代中国語研究7
栗原 千里  「限定語+『的』+中心語」構造について  桜文論叢62(日本大学法学部)
呉人恵・芦英順・加藤重広  指示詞の照応用法に関する日本語と中国語の対照研究  富山大学人文学部紀要43
胡 俊  日本語と中国語の指示詞についての対照研究―現場指示の場合―  地域政策科学研究2(鹿児島大学大学院)
呉 春相  事件名詞的時間量認知  松山大学言語文化研究25(1)
呉 少華  『明暗』の待遇表現―中国語訳の視野も入れて―  武蔵文化論叢5(武蔵大学)
呉 大綱  中国語における連語論研究の展望  国文学解釈と鑑賞70(7)
顧 那  引用文の伝達部における視点と話法  ことばの科学18(名古屋大学言語文化研究会)
胡 蓉  魯迅における欧化の文法―“的”“地”の使い分けを手がかりに―  多元文化5(名古屋大学)
黄 春玉  結果の意味を表す形容詞状語と意図性―日中対照の立場で―  日中言語対照研究論集7
左 思民  時間補語和“了、着、過”  現代中国語研究7
崔 玉華  「までに」と「にまで」の特徴及び中国語の意味  横浜商大論集39(1)(横浜商科大学)
西藤 善乃  数量表現の日中比較研究  北九州中国言語文化研究論集13
佐久木 勲人  受益から処置への文法化  現代中国語研究7
佐藤 晴彦  『中国語歴史文法』解体(Ⅲ)―断代史改編への試み―  神戸外大論叢55(1)(2004年)
佐藤 雄一  [書評]王学群著『現代日本語における否定文の研究―中国語との対照比較を視野に入れて―』  国語と国文学82(3)
時 衛国  程度副詞与動詞的否定形式  愛知教育大学研究報告人文・社会科学編53(2004年)
時 衛国  更+被修飾語+量性成分  愛知教育大学研究報告人文・社会科学編54
史 彤嵐  描写型V得A与評価型V得A  中国文学会紀要26(関西大学)
史 彤嵐  形容詞重畳式作“得”後補語和状語―由“她把茶沏得釅釅的。”及“她釅釅地沏了一杯茶。”两類句式説起  中国語学252
下地 早智子  中国語の条件表現  神戸外大論叢55(1)(2004年)
朱 継征  動相の定義について  新潟大学経済学年報29
朱 継征  中国語教育における否定辞の教え方について―“不~”と“没~”の文法的使い分けと意味分析を中心に―  大学教育研究年報10(新潟大学教育開発研究センター)
朱 鵬  関於量詞前“一”字省略問題的探討  中国文化研究21(天理大学)
朱 鳳  初期中国語文法用語の成立―モリソンの『英吉利文話之凡例』とその後の教科書  或問10
周 剛  表示時空意義的“離”和“従”―兼与日語“から”、“まで”対比  明海大学教養論文集自然と文化16(2004年)
徐 杰  被動句式与非賓格句式的一致与差異  現代中国語研究7
徐 剛  《孝經》“聖治章”正読  開篇24
徐 丹  談“得字句”  現代中国語研究7
白銀 志栄  状語になる“関於…”について  神田外語大学紀要17
神道 美映子・古川 典代  (翻訳)郭振華著 簡明漢語語法(下)  千里への道3(関西大学大学院)
杉村 博文  現代漢語疑問代詞周遍性用法的語義解釈―任指、遍指和偏指―  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
杉村 博文  “普通話”の授与構文  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
杉村 博文  否定情報の獲得と応用  中国語学252
杉村 博文  中国語教学文法の歴史と現状、そして今後の展開―『中国語教学文法概論』(鳥井克之著)  東方298(東方書店)
鈴木 誠  『水滸傳』に見られる“被(Np)V不過”について  中国研究13(麗澤大学中国研究会)
須藤 秀樹  現代漢語の“NP+在+場所名詞句+V着”中の動詞類型と名詞句の解釈について  言語情報学研究報告7(東京外国語大学)
盛 文忠  漢日語句子焦点之比較  中国語研究47
戚 暁杰  《金瓶梅詞話》“比”字句研究  中国語研究47
瀬戸口 律子(訳)  何容氏中国語文法散論  外国語学研究6(大東文化大学)
戦 慶勝  中国語の動詞と日本語の動詞の対照研究(1)  国際文化学部論集6(2)(鹿児島国際大学)
戦 慶勝  中国語の動詞と日本語の動詞の対照研究(2)  国際文化学部論集6(3)(鹿児島国際大学)
曹 泰和  “不是…嗎?”構文に用いる指示詞をめぐって―日中対照を兼ねて―  お茶の水女子大学中国文学会報24
曹 泰和  反語文の“還不是”の意味的特徴について  中国文化―研究と教育―63(中国文化学会)
曹 泰和  関於“還不是×”和“不就是×”反問句  現代中国語研究7
曹 徳和  漢語句序排列規律  中国語研究47
孫 偉  中国語の時間を表す名詞と副詞―文中での機能および語法をめぐって  言語と交流8
孫 薇  中国語の連体修飾節の「V的N」についての考察  名古屋大学言語学論集20
戴 耀晶  漢語疑問句語義分析的幾個問題  現代中国語研究7
鷹野 由紀子  現代中国語の要求表現―その使い分けに関する考察―  中国文学会紀要26(関西大学)
高橋 弥守彦  位置移動の動詞“過”について  大東文化大学語学教育研究所創立20周年記念現代中国語文法研究論集
高橋 弥守彦  位置移動の動詞“過”における基本義と派生義とについて  大東文化大学紀要人文科学43
高橋弥守彦  “走過来”“走過去”の“過”について  語学教育研究論叢22(大東文化大学)
高橋 弥守彦  「“過来/過去”」と「動詞+“過来/過去”」の“過”と空間名詞との関係について  日中言語対照研究論集7
高橋 弥守彦  「“過”+空間名詞」と「動詞+“過”+空間名詞」における“過”と空間名詞との関係について  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
高橋 弥守彦  中国語学から見た連語論(1)  国文学解釈と鑑賞70(7)
高橋 弥守彦  “過来”“過去”の“過”について  外国語学会誌34(大東文化大学)
田窪 行則  中国語の否定:否定のスコープと焦点  中国語学252
竹越 孝  論介詞“着”的功能縮小―以《老乞大》、《朴通事》的修訂為例  中国語研究47
竹越 孝  談“却”的副詞化  開篇24
玉地 瑞穂  日本語と中国語のモダリティの対照研究―言語類型論の観点から―  高松大学紀要44
張 岩紅  特殊文型中における動態助詞“着”の機能について  日中言語対照研究論集7
張 岩紅  中国語のアスペクトをめぐって  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
趙 昕  律詩の対句における文法上の不一致現象  拓殖大学語学研究109
張 慧欣  “別1”“別2”“別3”和“ないで”“ないように”的用法(1)  倉敷芸術科学大学紀要10
張 全真  《吏文》中的人称代詞系統  松山大学言語文化研究25(1)
張 佩茹  複文と視点―中国語の複文における視覚表現の「視点明確化機能」―  東京大学中国語中国文学研究室紀要8
張 麗群  試論時間詞与“一”的同現関係  研究紀要70(日本大学文理学部人文科学研究所)
陳 順益  普通話と台湾語の方向補語表現  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
鄭 亨奎  否定の連用形式「不A不B」について  日本大学経済学部研究紀要50
田 禾  否定形式的“把”字句的使用条件  お茶の水女子大学中国文学会報24
杜 偉峰  日本語と中国語の「反復性」について  言語情報学研究報告7(東京外国語大学)
土佐 朋子  日本語と中国語における言語構造とその原理―名詞中心構造と動詞中心構造  比較文化研究69
鳥井 克之  中国語を基軸とする日中比較対照教学文法序説  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
内藤 正子  意譯と情報構造(2)  中国文学研究31(早稲田大学)
永江 貴子  “帮我”祈使句と“給我”祈使句  人間文化論叢7(お茶の水女子大学大学院)
永江 貴子  “帮”と“給”の共通点と差異  お茶の水女子大学中国文学会報24
永江 貴子  祈使句における“帮”と“給”の選択について―台湾国語と普通話の比較から―  中国語学252
中西 千香  “跟”の意味拡張について―結びつく動詞を通して  中国語学252
中根 綾子  動趨式が表す本質的意味―動結式との対照から  中国語学252
成戸 浩嗣  中国語の視覚動詞に見られる諸相―「見」、「看到」、「看見」を対象として―  愛知学泉大学コミュニティ政策学部紀要7(2004年)
成戸 浩嗣  「看到」、「見到」の使い分け  愛知学泉大学コミュニティ政策学部紀要8
南部 まき  Edkinsの『官話文法』における文法事項について  中国文学会紀要26(関西大学)
西槙 延子  “里”“中”“内”的比較研究  開篇24
西山 猛  古代漢語における場所を表す疑問代名詞の歴史的変遷  中国文学論集34(九州大学)
新田 小雨子  因果関係を表す複文における焦点の表現形式について―日中対照の立場から―  ことば26
布川 雅英  「“把”構文」の目的語について  神奈川大学大学院言語と文化論集12
能勢 梅子  《水滸傳》的“教”字句  神戸外大論叢55(1)(2004年)
白 愛仙  空間表現における「まえ」と“前”の日中比較  日中言語対照研究論文集7
橋本 愛  名詞における場所性の日中比較  北九州中国言語文化研究論集13
林 範彦  漢語対基諾語的影響―語法方面―  京都大学言語学研究24
原瀬 隆司  『趙州禅師語録』にみられる「動詞+箇+名詞」の“箇”について  九州中国学会報43
針谷 壮一  前置詞“対”の意味とその記述について  Walpurgis2004(国学院大学、2004年)
樋口 幸子  重複を表す副詞“還”が生起するための言語環境  お茶の水女子大学中国文学会報24
樋口 泰裕  「不勝春」管見  トンシュエ30(同学社)
菱沼 透  感動詞“哎呀”の機能―老舎話劇における用法  創大中国論集8
馮 蘊澤  中国語構文成分の意味役割類型とその分布  熊本学園大学文学・言語学論集11(2)・12(1)合併号
平山 邦彦  中国語の「動詞+疑問文形式」―分類とその特徴の比較を中心に―  拓殖大学語学研究108
藤田 益子  “把”構文における重畳形式―『児女英雄伝』を中心に―  新潟大学国際センター紀要1
彭 国躍  中国語の謝罪発話行為のコンテクスト制約―大学生の言語意識調査に基づいて―  開篇24
方 斐麗  中国語副詞“一定”の意味機能について  アジア文化研究12
方 美麗  中国語の「的」と日本語の「の」の意味用法の考察―日中対照研究―  外国語教育論集26(筑波大学外国語センター、2004年)
彭 利貞  情態動詞受“没”外部否定現象考察  現代中国語研究7
松江 崇  上古漢語における人称代詞の“格屈折”をめぐって  饕餮12(中国人文学会)
松岡 正裕  魯迅の小説《阿Q正傳》のテキスト分析試論  外国語学研究6(大東文化大学)
松村 文芳  「把構文」と「被構文」に用いられる「給」の意味と論理  語学教育研究論叢22(大東文化大学)
丸尾 誠  中国語の方向補語“来/去”の表す意味について  大東文化大学語学教育研究所創立20周年記念現代中国語文法研究論集
丸尾 誠  “在+L+V”和“V+在+L”両種句式所表示的存在語義  中国語教育3
三宅 登之  “一辺V1、一辺V2”と“V1着V2”の関係について  大東文化大学語学教育研究所創立20周年記念現代中国語文法研究論集
三宅 登之  表示動態的“V着”的実際使用情況考察  言語情報学研究報告7(東京外国語大学)
三宅 登之  動詞と名詞の区分をめぐって―品詞表示の比較のモデルケースとして―  辞書のチカラ(好文出版)
村松 恵子  現代中国語の談話分析  名城大学総合研究所紀要10
孟子敏・増野 仁  明清期白話作品における「奴」についての考察  松山大学言語文化研究25(1)
望月 圭子  漢語的使動與起動交替  言語情報学研究報告7(東京外国語大学)
望月 真澄  『論語』における時態副詞と時態語気詞の呼応  武内道子編『副詞的表現をめぐって』(ひつじ書房)
森 宏子  時間詞“現在”の指示・照応性と語用論的機能  流通科学大学論集人間・社会・自然編18(2)
森 宏子  “不知道”の文法化現象について  中国学志觀号(大阪市立大学)
山口 直人  中国語の遊離数量詞  日中言語対照研究論集7
山崎 直樹  篇章結構和礼貌的関係  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
山崎 直樹  請求句的結構分析―策略與手段―  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
山田 忠司  [資料]“給”に関する研究文献目録(1956~2004年)  文教大学文学部紀要19(1)
山田 留里子  B類可能補語について―形容詞を中心に  下関市立大学論集48(3)
山田 留里子  可能補語否定形式的時体表現  下関市立大学論集49(1)
山田 留里子  可能補語の肯定形による表現効果について  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
楊 華  中日両言語における形式動詞の対照研究―アスペクト的意味を中心に―  同志社女子大学大学院文学研究科紀要5
楊 凱栄  上海語の使役、受動を表すマーカー  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
楊 紅・柏崎 雅世  日本語教育の視点からの“着”の用法分析―日中アスペクト表現の対照研究(1)  東京外国語大学留学生日本語教育センター論集32
楊 承淑  従同歩口譯探討日漢語輕動詞的虚化差異  東北大学中国語学文学論集10
姚 灯鎮  配慮表現の日中対照研究  日中言語対照研究論集7
楊 徳峰  副詞的語気効能  中国文史論叢創刊号(中国文史研究会)
楊 徳峰  趨向補語“来”和“去”対称与不対称  岡山大学文学部紀要44
横川 伸  日本語と中国語の文構造―前書きにかえて  日中言語対照研究論集7
吉永 尚  「自分」と「自己」(ziji)―照応の日中対照  そのだ語文4
雷 桂林  動詞前数量短語的状語性特徴  言語情報科学3(東京大学大学院)
ラマール・クリスティーン  討論一個非典型的述趨式:“走去”類組合  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
ラマール・クリスティーン  論十九世紀客家話文献《啓蒙浅学》中所見的趨向補語  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
李 貞愛  中国語の応答表現“好了”と“行了”について  桜美林言語教育論叢1
李 貞愛  “少”命令文による「部分否定」と「完全否定」  慶應義塾外国語教育研究創刊号
李 貞愛  中国語における否定の一形式―条件文の否定的解釈―  山梨英和大学紀要4
李 明浩  アスペクトとアスペクチュアリティ  外国語学研究6(大東文化大学)
李 明浩  現代中国語の時間概念  外国語学会誌34(大東文化大学)
陸 丙甫  従“的”的分布看三個平面的互動関係―兼評呉凌非《“的”的調距功能及其省略》―  現代中国語研究7
劉 綺紋  “過”の不連続性について  岐阜経済大学論集38(3)
劉 綺紋  程度表現における“了”―“了”のモダリティ機能とアスペクト機能との認知的一体性―  大阪大学言語文化学14
劉 綺紋  “了”はなぜ〈もうすぐ変化〉を表せるのか?―認知的アプローチ―  中国研究集刊39
劉笑明・吉田則夫  「に対して」「にとって」「について」「に関して」の意味分析―日中対照の立場から―  岡山大学教育学部研究集録125(2004年)
劉 丹青  漢語否定詞形態句法類型的方言比較  中国語学252
劉 培栄  日本語の順接条件表現と中国語の「就」について  東アジア日本語教育・日本文化研究8
劉 利  現代漢語致使義“使”字句考察  大阪外国語大学論集31
林 立梅  中国語助動詞“会”の表す「能力」とは何か?  言語情報科学3(東京大学大学院)
盧 濤  漢語副詞使用錯誤分析  言語文化研究31(広島大学総合科学部)
若森 幸子  話題を提示する文とメタ言語表現  お茶の水女子大学中国文学会報24

六、方言

阿部 泰記  四川に起源する宣講集の編纂―方言語彙から見た宣講集の編纂地―  アジアの歴史と文化9(山口大学)
植屋高史  広西三江桂柳話中年層的声韻調  人文学報363(東京都立大学人文学部)
植屋高史・竹越美奈子  広西三江六甲話的中年層音系簡介  開篇24
有働 彰子  「少数言語」としての台湾土着言語―その現状とゆくえ  西南学院大学大学院文学研究論集24
遠藤 雅裕  広西三江六甲話的老年層音系與語法例句簡介  開篇24
遠藤 雅裕  広西三江六甲話的基本顔色詞系統  開篇24
王 莉  温州話的“牢”和“頼”  開篇24
大嶋 広美  中国江西省澧渓方言の音韻体系  マテシス・ウニウェルサリス7(1)(獨協大学)
大西 博子  中国語方言における形容詞“AAX”について(2)―その文法的特徴  近畿大学語学教育部紀要5(2)
温 昌衍  客家方言本字挙例  開篇24
何 啓華  『台湾適用会話入門』の書誌的研究  比較文化研究論集16(久留米大学、2004年)
許 慧  中国語(武漢方言)における“的”の様々な用法(覚え書)  熊本大学言語学論集ありあけ4
許 慧  中国語(武漢方言)における名詞句と名詞句をつなぐ“的”  熊本大学社会文化研究3
黄 暁東  多方言区的語碼選択与転換―以浙江安吉県安城地区為例―  現代中国語研究7
江 秀姿  領台初期における日本人講習員の台湾語習得について  比較文化研究論集16(久留米大学、2004年)
江 秀姿  台湾における日本領台時代の台湾語教育―国語学校を中心に―  比較文化研究論集17(久留米大学)
佐藤 昭  広西龍勝の瑤族が話す漢語方言について  北九州市立大学外国語学部紀要114
佐藤 直昭  上海方言の陽入調と軽声化―二重目的語構文の例から―  早稲田大学大学院文学研究科紀要50(2)
佐藤 直昭  上海方言における“有+NP+VP”構造と連読変調  中国文学研究31(早稲田大学)
周 剛  80年代以来上海話新流行語略探  明海大学教養論文集自然と文化17
蒋垂東・蒋彧婷  福建浦城方言の基礎語彙(その一)  言語と文化16(文教大学大学院、2004年)
蒋垂東・蒋彧婷  福建浦城方言の基礎語彙(その二)  言語と文化17(文教大学大学院)
曹 志耘  呉語湯溪方言的否定詞―兼與若干方言的比較  中国語学252
竹越 美奈子  翻訳 Cantonese Primer(3)  開篇24
千葉 謙悟  『西蜀方言』における19世紀最末期の四川方言音系  百年前の四川方言(中国古籍文化研究所)
張 英偉  台湾語の発音についての一考察―通用音声システムを通じて―  中国文化研究21(天理大学)
趙 江平  湘潭方言的“把”字句  開篇24
張 旭  漢語方言詞問題研究  人文学研究所報38(神奈川大学)
張 樹錚  山東方言軽声的語音特点  開篇24
張 盛開  平江方言口語コーパスの収集とその分析  言語情報学研究報告8(東京外国語大学)
陳 淑海  鄂東方言“把得”被動句  開篇24
樋口 勇夫  貴陽方言における単字調および“軽声”を伴う二音節語の調形  名古屋学院大学論集言語・文化篇16(2)
樋口 勇夫  太原方言における単字調および“軽声”を伴う二音節語の調型  名古屋学院大学論集人文・自然科学篇42(1)
樋口 勇夫  平遥方言における単字調および“軽声”を伴う二音節語の調形  名古屋学院大学論集17(1)
古屋 昭弘  〈新刊紹介〉石汝傑・宮田一郎主編《明清呉語詞典》  開篇24
増田 正彦  漢語呉方言の声調領域  九州大学言語学論集24(2004年)
三木 夏華  中国広西三江方言の文法について  鹿大史学52(鹿児島大学)
村上 嘉英  日本人の台湾語学習と研究の事始め  中国文化研究21(天理大学)
村上 嘉英  生き返った方言辞典―『新編台日大辞典』(王順隆新編)  東方296(東方書店)
熊 進  『西蜀方言』と『華英聯珠分類集成』に見る四川方言の文法形式  百年前の四川方言(中国古籍文化研究所)
熊 進  四川方言における“得”―“得V”と“V得”を中心に―  中国文学研究31(早稲田大学)
楊 凱栄  上海語の使役、受動を表すマーカー  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
横田文彦・三木夏華  広西三江桂柳話、土拐話的語法比較  開篇24
羅 済立  日本統治下台湾における客家語の学習と研究序説  東アジア地域研究12
李 煒  北京話、蘭州話、西安話中第三人称代詞的尊称形式  外国語学研究6(大東文化大学)
劉 澤民  客贛方言江、宕攝的歴史層次  開篇24
劉 丹青  漢語否定詞形態句法類型的方言比較  中国語学252
林 虹瑛  日台会話新歌―台湾俗文学における日台混交文歌謡冊子  アジア・アフリカ文法研究33(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
林 初梅  現代台湾語文字規範化運動の展開―書記言語形成の諸相―  一橋論叢134(3)
盧 建  陜西方言双及物結構式調査簡報  中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究

七、教育・学習

安部 悟・吉川 剛  現代中国学部における中国語CAIの取り組み  言語と文化12(愛知大学語学教育研究室)
石毛文茂・江林英基  関於開発商務電子公文教材的研究  明海大学外国語学部論集17
伊藤寛子・和田裕一  日本語学習者の漢字の記憶検索過程―韓国語母語話者と中国語母語話者における検討―  教育心理学研究52(4)(2004年)
于 蕊林  近現代日本における中国語教育の歴史と課題  文明の科学4(城西国際大学大学院)
上田 なおみ  中国語発音教授法  大阪千代田短期大学紀要34
王 欣栄  浅談日語口譯教学中的漢字詞彙問題―以西安外語学院日語系三年級口譯課為例―  京都府立大学学術報告人文・社会57
王 彩香  機械支援教育の一考察―中国語eテキスト開発を中心に  中国語教育3
王 志英  大学における初級中国語の教授法について  沖縄大学人文学部紀要6
王 順供・劉 新芝  友情の架け橋 優れた学習の場―北京大学における日本人短期留学生―  こだはら27(帝塚山学院大学)
王 瑞来  ニュアンスをどう捉えるか―中国語教学現場からの研究覚書(1)  慶応義塾外国語教育研究創刊号
王 霜媚  教養科目としての語学教育―神戸女子大学中国語教育の例―  教育諸学研究18(神戸女子大学教育学科)
王 有芬  影響日本学生漢語学習的心理因素分析  京都外国語大学研究論叢64
岡田 文之助  中国語海外研修報告  高岡短期大学紀要19(2004年)
唐木 陽子  麗澤大学での中国語授業について  中国研究13(麗澤大学中国研究会)
許 雪晴・王 愛武  初級中国語学習における問題点  福井工業大学研究紀要第二部35
許 曼麗  発信力構築の試み―表現という授業の一形態  慶応義塾外国語教育研究創刊号
栗原 通世  中国語北方方言話者の日本語長音と短音の産出について  言語科学論集9(東北大学)
胡 玉華  中国語のピンイン学習における「足し算式発音」指導法に関する実験及び考察  Walpurgis2004(国学院大学、2004年)
胡玉華・宇野忍  日本人の中国語初学者に声調学習を援助する際の効果的方法に関する研究―構成法的な仮説検証法を用いて―  教育心理学研究53(4)
呉 静媛  日本漢語学生的学習心得与対漢語教学的意義  神戸外大論叢55(1)(2004年)
侯 鋭  日本語アクセントと中国語声調の比較―日本語話者の中国語声調問題をめぐって―  新潟経営大学紀要11
黄 聖媛  日韓中漢字語の比較研究―再考―(日韓中の漢字教育の現状と課題)  東アジア日本語教育・日本文化研究8
輿水 優  04年夏期セミナー開催をめぐって(報告)  中国語教育3
齋藤 貴志  HSK〈語法結構〉分析(2)―〈語法結構〉第二部分の問題について―  中国研究13(麗澤大学中国研究会)
史 有為  中国語初級教学詞彙考察―中国語教育学研究之六  応用言語学研究7(明海大学大学院)
史 有為  “字本位”及其在中国語教学中的適用性  明海大学外国語学部論集17
下平 芳久  初級日本語教材における日中同形異義語  愛知産業大学日本語教育研究所紀要1(2004年)
下平 芳久  日本語教材における例文の翻訳について―「~ている」文の中国語・韓国語訳を例にして  愛知産業大学日本語教育研究所紀要2
徐 彩華  日語環境中漢語教学效率的再思考  立教大学ランゲージセンター紀要12
邵 艶  「文検支那語」に関する研究ノート―戦前中国語教員養成の一断面―  教育学研究72(1)
邵 艶  戦前日本の高等商業学校における中国語教育―神戸高等商業学校を中心に―  国際文化学12(神戸大学)
邵 艶  戦前日本の商業学校と中学校における中国語教育  日本の科学者40(3)
邵 展眉  語彙の誤用分析―日本人中国語学習者の作文における語彙の問題について  福井工業大学研究紀要第二部35
神道 美映子  高等学校中国語教育についての一考察―CFLとL1メンテナンス―  中国文学会紀要26(関西大学)
砂岡 和子  コーパス利用による中国語教育(2)―可変的語彙教育を支援する中国語コーパス構築とその応用―  教養諸学研究108(早稲田大学政治経済学部)
続 三義  日本における中国語教育―香坂順一先生の中国語教育理念及び実践 20世紀末葉の二つの出来事を巡って  香坂順一先生追悼記念論文集(光生館)
泰 春芳  異文化理解を目指す日中同形語の研究―日本の小学校における授業実践―  愛媛国文と教育37(愛媛大学教育学部、2004年)
竹島 奈歩  中国語を母語とする初・中級レベルの学習者に対する漢字教育―漢字三字以上で構成される複合語について  外国語学教育6(大東文化大学)
竹中 佐英子  記憶モデル理論からみた中国語発音教育のあり方  目白大学心理学研究1
竹中 佐英子  漢語母語者的語音聴辨範疇対対日漢語語音教学的啓示  中国語教育3
竹中 佐英子  対日漢語漢字読音教学法分析  中国言語文化論叢7(東京外国語大学)
武信 彰  現代中国語とはいかなる言語か―外国人学習者・教授者にとって  マテシス・ウニウェルサリス7(1)(獨協大学)
谷口 龍子  台湾における「郷土言語」教育とその問題―「国民中小学校九年一貫課程」(2001)を中心に―  ICU比較文化37(国際基督教大学)
玉城 要  『三字経』を教材として用いた漢文の授業  作新学院大学人間文化学部紀要3
玉置 重俊  2004年HIV第五回中国語研修報告書  北海道情報大学紀要16(2)
池玉傑・高風平  “汝要学好詩、工夫在詩外”―論対外漢語教学中的交際文化知識―  長崎外大論叢9(長崎外国語大学)
張 延瑞  日本の中国語教育初級段階における基礎語彙の選定  応用言語学研究7(明海大学大学院)
張 平  中国語教学における翻訳授業の事例報告  桜美林言語教育論叢1
張 立麗  中国語を勉強する動機と目的―中国語学科を対象とするアンケート調査結果から  外国語学研究6(大東文化大学)
陳 岩  中国語の干渉による日本語の誤用―文化的な原因を中心に―  東アジア日本語教育・日本文化研究8
永井 鉄郎  中国語初級学習者に対する発音教育の試み  中国語教育3
中西 千香  中国語教育における生素材の活用  中国語教育3
西川 和夫  可能補語・程度補語・様態補語の誤用例文とそれに対する教授法について  中国文学会紀要26(関西大学)
西槇 光正  中国語教学論―以対日本学生的漢語教学為中心―  拓殖大学語学研究109
馬燕・重松淳  中国語授業における小規模TV会議方式及びその効果について  慶応義塾外国語教育研究創刊号
林 道生  中国語教育における口語中に含まれる文語習得研究  中国語の口語と文語を効果的に学習させるプログラムの作成とスキルデータ構築
原田 寿美子  中国語授業情報サイトと電子白板について  名古屋学院大学論集言語・文化篇16(2)
比企 静雄・今泉 一哉・砂岡 和子・楊 立明  合成音声利用による中国語声調の学習システム  中国語チュートリアルシステムの国際共同開発
藤井 茂利  薩摩藩の中国南方語学習―『南山俗語考』をめぐって―  東アジア日本語教育・日本文化研究8
藤井 玲子  中国帰国生徒の表現の意味理解  中国語教育3
藤田 昌志  日中対象表現の授業について  三重大学留学生センター紀要6(2004年)
古川 典代  中上級学習者への通訳トレーニングメソッド応用とその展望  中国文学会紀要26(関西大学)
文 鐘蓮  断り表現の意味公式構造における日中対照研究  中国語教育3
彭 佳紅  中国詩の朗誦  こだはら27(帝塚山学院大学)
本間 由香利  中国語の語順教授に関する一考察  中国語教育3
増田 律子  中国語の韻律的特徴と発音教育  外国語学研究6
松田 かの子  『華語月刊』と東亜同文書院の中国語教育  芸文研究88(慶應義塾大学)
望月 八十吉  日本人中国語学習者にとっての学習困難点  中国言語文化論叢7(東京外国語大学)
森野 繁夫  漢字の学習  中国学論集38(安田女子大、2004年)
山崎 直樹  日本人学習者の中国語聴解過程をたどる試み  中国語教育3
山崎 直樹  入門者向け学習辞典における例文の選択―文型を理解させるための例文という観点から―  辞書のチカラ(好文出版)
山田 留里子  外国研修と語学教育―省察記録からの分析・考察―  下関市立大学論集49(2)
兪 稔生  中国語教授法の変遷  長崎ウエスレヤン大学現代社会学部紀要3(1)
兪 稔生  中高生に中国語を教えるということ  長崎ウエスレヤン大学地域総合研究所研究紀要3(1)
兪 彭年  中国人から見た日本人の言語表現心理(五)  県立長崎シーボルト大学国際情報学部紀要6
楊 光俊  櫻美林大学公共漢語教学的教学目標与教学体系  桜美林言語教育論叢1
楊志剛・布施英憲  中国語「場所詞」とその教授法について(その一)―「存現文」を視点にして―  藤女子大学紀要42(第Ⅰ部)
楊 達  オンデマンドシステム導入による少人数制クラスの編成の可能性について  中国文学研究31(早稲田大学)
李 素楨  旧満州における中国語検定試験の研究―中国語検定試験の内容を中心として―  日中言語文化3(桜美林大学紀要)
劉 愛群  初級中国語学習者の認知的学習ストラテジー―“不”と“没(有)”の習得をめぐって  中国語教育3
劉 乃華  外国語教育の教授用言語としての中国語の編成  愛知県立大学外国語学部紀要言語・文学編37
連 業良  中文中漢字的誤読及多音字  北九州市立大学外国語学部紀要112
渡邊 晴夫  中国語教育と文学  応用言語学研究7(明海大学大学院)


コ メ ン ト

 平成十七年(二〇〇五)の一年間、中国語学関係の論著としてわれわれが集めたのは、単行本八十九点、論文・書評など七百三十五点ほどである。このなかには二〇〇四年刊行の文献(第五十七集展望未収のものに限る)も含まれている。ふたつの分類に重複して載せているものもあるが、それらはごく少数である。語学部門の論文点数も近年増加の一途をたどり、すでに文学・哲学部門の例年の論文点数に匹敵するほどになっている。同一の著者が年間五、六篇の著述を発表するという例も珍しくない。論文の著者もさまざまで、中国語学分野とは限らず、日本語学、言語学、あるいはその他の分野の所属ということが増えている。したがって今後は従来の諸分類になじまない、あるいは分類の難しい論文がますます増加していくと予想される。論文全体のなかでは、語法関係の論文が圧倒的に多く、例年同様中国語学研究領域の中核をなしているといえる。二〇〇五年の場合語法の研究論文は二百篇を超えている。

 以下、国内の出版物について、われわれが直接目にふれた範囲のものに限って、簡単な紹介と概観を行ってみることとする。下記のコメントは、筆者佐藤昭のほかに、研究サークル「北九州中国言語文化研究会」会員である苞山武義、一木達彦、秋山淳、平田直子の諸氏が協力し分担して執筆したものである。

 「総記」部門について。二〇〇五年発表された論文では、従来の談話文法、機能文法、語用論という分野での成果を踏まえ、コミュニケーション論という社会言語学分野からの方法論による研究が特に注目に値する。この分野は「異文化コミュニケーション」というキーワードから、英語や日本語での研究が比較的進んでおり、それらの成果をふまえ、その方法論を中国語に応用した形での研究成果が発表されている。また数は少ないが、かなり社会学寄りの立場からの研究成果も見られる。中国語そのものの表現を取り上げ、分析を行ったものとして、鷹野由紀子「現代中国語の要求表現-その使い分けに関する考察-」があげられる。これは日常生活における口頭会話での要求表現の形式を整理し、それぞれが持つ特徴を考察し、会話参加者の人間関係、背景や状況が使い分けに与える影響について論述したものである。この中では個別の文法的表現も分析対象となっており、コミュニケーション論からのアプローチでありながら、語気助詞、助動詞、量詞といった従来の語学的観点も見られる。

一方、中国語の表現を日本語や英語と対照しながら考察したものも数多く見られる。王志英著『命令・依頼の表現-日本語・中国語の対照研究-』では、形態をベースにして意味・機能の記述を行い、各言語現象を説明するために、interface(仲介)として認知という観点を取り入れた細かい考察を行っている。統語論、語用論という従来の観点に認知論という新しい観点が持ち込まれている点が興味深い。論文では、語学的な観点からというよりも、コミュニケーション行為に重点を置いたものも多く見られる。親族呼称について考察を行った卜雁「呼称におけるポライトネス心理考察-親族呼称の虚構的用法に関する日・中・英語比較-」では、親族呼称の虚構的用法の日本語、中国語、英語における使用実態を通して、尊敬と呼称の関係がそれぞれの言語体系においてどのように働き、人間関係とコミュニケーションに関わる概念や考え方が敬語体系においてどのように現れるかを検討している。この中では社会言語学の観点である「言語一般的ポライトネス理論」を詳細に応用した考察が行われており、異文化間のコミュニケーションにおける相互理解に対して、言語研究や教育に携わる者のなすべき役目をも視野に入れている点に深みが感じられる。断り表現を扱った文鐘蓮「断り表現における中日両言語の対照研究-意味公式の発現頻度を中心に-」では、英語での先行研究で用いられている「意味公式」を中国語、日本語の場合に応用して対照研究している点が目新しい。この論文では、異文化間のコミュニケーション研究において「語用論言語運用規則の相違」にあまり注意が払われていなかったことを踏まえ、意味公式の発現頻度に潜在している両言語の共通点及び相違点を提示することを目的としている。広く中国語の言語状況を扱った研究書に、陳於華著『中国の地域社会と標準語 南中国を中心に』がある。これは中国における標準語の普及の実態を探ることを目的とした著述であり、特に標準語との差異の激しい南中国の現状を見ることで、今後の標準語化の行く末を予測する上でも貴重な調査報告となっている。     

遠藤雅裕、山崎直樹編『辞書のチカラ』(好文出版)では、六人の執筆者による八編の論文が収録されており、それぞれ近年かなり多くの種類が出版されている中国語辞書の中身について、さまざまな角度から論じている。三宅登之「動詞と名詞の区分をめぐって――品詞表示の比較のモデルケースとして――」では、『現代漢語小詞典 第4版』(商務印書館、二〇〇四年)で品詞を付すという試みを始めているという言及があり注目されたが、時同じくして出版された『現代漢語詞典 第5版』(二〇〇五年七月)では、語と形態素を区別し、その語に全面的な品詞標示がなされている(詳細は、三宅登之「ついに品詞をつけた『現代漢語詞典』」『東方』二九七号、荒川清秀「やっぱり辞書が好き」『東方』三〇二、三〇三号を参照されたい)。『現代漢語詞典』において品詞標示がなされたことは、今後の中国語学の研究動向にも大きな影響力をもってくるであろう。清原文代「中国語電子辞書機能比較」では、二〇〇四年七月現在までに発売された各メーカーの電子辞書のさまざまな機能を詳細に比較して各メーカーの長所短所を記している。二〇〇六年四月には、『中日辞典 第2版』(小学館)、『現代漢語詞典(第4版)』など複数辞書を搭載したキャノンwordtank V90が発売されており、ユーザーの要望を反映した商品が出ている。最後の章「10.まとめにかえて――教室における電子辞書」では、今後、中国語教育の現場において電子辞書の普及が強まって行く傾向は否めないとして、電子辞書の特徴を生かした使い方の指導が求められると記している。

「文字・訓詁」部門について。周祖謨によれば、唐代の切韻系諸韻書は文字学や語彙論の研究にとっても重要な資料であるという。鈴木慎吾「王仁煦切韻の異体字注記について」は、王仁煦切韻(いわゆる「王三」)に見える字体、とくに異体字注を各種取り上げて「王一」などと比較考察し、陸法言原本の字体を推定する手がかりを示そうというもの。町田隆吉「「蒲陶」と「蒲桃」―トゥルファン文書に見える「葡萄(ぶどう)」の漢字表記について―」は、「葡萄」という語がトゥルファン文書のなかでどのように表記されているかを年代順に詳しく調査したもの。文書では「蒲陶」-「蒲桃」-「蒲萄」という表記の変化が見られるということであるが、この表記の変化を漢語の音韻変遷のなかに位置づけて論述した文献が過去にあったことが思い出される。町田和彦・澤田英夫「文字の宝庫としてのアジア」は、広大なアジアで用いられる多様な文字の起源と歴史を概説したもの。中国周辺では、かつて契丹文字・女真文字・西夏文字といった漢字系文字(擬似漢字と呼ばれることがある)、ウイグル文字・蒙古文字・満州文字といったソグド系文字、チベット文字・パスパ文字といったインド系文字が作られ用いられた(蒙古文字・チベット文字は今も使用される)。吉池孝一・中村雅之はこれらの歴史的な古代文字資料を研究対象としその研究に情熱を傾け、地道な成果を専門誌『KOTONOHA』(月刊)にコンスタントに発表している。これまでの発表ではパスパ文字に関するものが目立つが、全体として考察は広範囲で多彩であり、専門性の高い、意欲的な内容をもつものが多い。

「音韻」部門について。単行本として、坂井健一編『宋本広韻全訳』第九分冊(山摂)、第十分冊(効摂)が刊行された。一九九八年に第一分冊(通摂・江摂)が刊行されてからこれまで十冊が刊行され、あとは梗摂・曽摂・深摂・咸摂の分冊が残るだけとなった。言うまでもなく『広韻』は韻書であり音韻史研究資料として必修欠くべからざるものであるが、各字には意味や字体などに関する注解が豊富に含まれ字典・辞典としての機能も備えている。注解には古語や方言に関するもののほか百家の諸説も紹介引用されて、なかには『広韻』にしか見えないものもあるという。本訳書の出版は、今後中古漢語の語彙・訓詁研究の面において参考資料として大きな助けになるものと考えられる。音韻分野の特筆すべき大きな収穫としては、平山久雄著『平山久雄語言学論文集』が中国の商務印書館から出版されたことを挙げることができる。唐作藩の序文によるまでもなく、平山久雄氏は今日日本を代表して活躍する世界的に著名な言語学者である。これまで八十余篇の論文が発表されており、うち中国語で発表したものが三十九篇あり、そのなかから珠玉の十七篇を選んで一書として出版したのが本論文集である。久しく待望した平山氏の著作集が日本ではなく中国で出版されたということも喜ばしいことで、中国の音韻学研究隆盛の気運をよく象徴しているように思う。平山氏の著作のなかで、今日まで専門家を含む一般の多くの読者に読まれ影響をあたえたと思われるのは、中国文化叢書第一巻言語篇(大修館書店、一九六七年)所載の「中古漢語の音韻」であろう。このなかには平山氏推定の中古音(声母・韻母)音価表が掲げられ、その推定音価は信頼できるものとして今日でもよく引用され利用されている。しかしこの著作は三十九年前のものである。二十一世紀を迎えた今日にふさわしい、日本人のための新版の「中古漢語の音韻」をぜひ刊行していただきたく切望するのである。 張渭毅「一九五〇年―二〇〇四年中国大陸地区中古音研究綜述」が『開篇』二四号に掲載されている。二十世紀後半には中古音研究は大きな広がりと飛躍的な進展を見せ膨大な研究の蓄積があるが、これらをきわめて客観的に手際よく総括し解説したのが本文献で、後学にはたいへん意義深いものである。『開篇』二一号(二〇〇二年)には、同じ著者による「一九七八年―二〇〇一年上半年近代漢語語音研究論著目録」も掲載されており、こちらの文献目録も研究者に多大の利便をあたえてくれている。藤原輝三「韻母再論」は中国語音節における韻母の重要性、作詩における押韻と韻の使い分けといった問題を独自の視点で考察したものである。唐代詩において押韻とはどんな意味をもつのか、あるいは古来中国語・中国人にとって押韻とはどういうことだったのかを深く考えさせられた論文である。

なお近年、日本語で書かれた研究書が日本国内ではなく国外で出版された例があるので、ここで紹介しておきたい。ひとつは羅済立著『客家語と日本漢音、鎌倉宋音の比較対照研究―猪南語文語音、浙江呉語との関わりをめぐって―』(台湾、致良出版社、二〇〇五年)、もうひとつはキム・デソン(金大星)著『韓日資料による中古漢音韻母音の再構―ベトナム、チベット漢字音をも含めて―』(韓国、J&C、二〇〇三年)である。両書とも日本の大学院に留学しての研究成果で、前者は九州大学大学院の博士学位論文、後者は福岡大学大学院の博士学位論文を、それぞれ自国で著書として公刊したものである。

 「語彙」部門について。宮田一郎著『宮田一郎中国語学論集』(好文出版)では、宮田氏の数ある論考の中から、主に近代漢語と呉方言の語彙、語法に関するものを中心に二十一編が収録されている。そのうち、「『官場現形記』の印本について」「『官場現形記』の版本と語彙」、「『官場現形記』の言語」は、清末の政治小説『官場現形記』を用いた一連の論文では、印本の問題、版本の問題を、主として方言語彙の比較を通して明らかにしている。このような宮田氏の研究は、方言語彙の研究にのみとどまるのではなく、呉語ないしは下江官話と「普通話」との結びつきといった白話研究に発展し、更には、語彙、語法の方面では、これらを近代漢語史と結びつける点に大きな意義がある。現在では、普通に行われるようになった漢語方言研究と近代漢語研究とを関連させた研究を、氏は早くも六〇年代からすでに着手されており、この分野におけるまさに先駆的役割を担ったということがいえる。宮田氏の語彙研究の業績は、中国人言語学者との共同研究による『漢語方言大詞典』(中華書局,一九九九年)、『明清呉語詞典』(上海辞書出版社,二〇〇三年)の中でも資料として提供され反映されている。氏の研究は日本にとどまらず、中国においても広く知られており、『呉語研究』(上海教育出版社、二〇〇五年)では、復旦大学許宝華教授による「友好的合作,卓越的貢献―在慶賀宮田一郎教授八十華誕寿宴上的致詞」、蘇州大学(現熊本学園大学)石汝傑教授による「宮田一郎教授的学術成就」という文章が掲載されている。そこでは、氏の研究が中国においても高く評価されていることが伺える。

 「語法」部門について。丸尾誠著『現代中国語の空間移動表現に関する研究』(白帝社)では、空間移動に関する中国語話者の認識が統語形式にどのように反映されているかの解明を目指すものであり、取りあげる構文も“VL”、“V到L”、“V在L”、“従/在LVP”、“去+VP”、“VP+去”、“V来”にみられる「動作義」と「移動義」、複合方向補語における“来/去”、方向補語“来/去”など、移動表現に関する構文が幅広く扱われており、移動構文に関する研究を行う者には必読書である。伊藤さとみ著『現代中国語に見られる単数/複数/質料の概念』(好文出版)は形式意味論で先ず名詞の意味的内部構造、単数、複数のカテゴリー、可算性の派生の仕方を示し、その単数、複数の区別が名詞だけではなく、形容詞、動詞、文終止においてもその同じ原理で扱えると主張している。形式意味論での中国語研究では大変価値の高いものである。

 現代中国語の結果複合動詞に関する研究としては、王怡人「現代中国語の結果複合動詞形成―語彙的事象構造の立場から―」と望月圭子「漢語的使動與起動交替」がある。王論文では、結果複合動詞の意味内容を追求するには語彙概念構造で分解することであり、それにより、後項動詞は非対格動詞、非能格動詞の何れにおいても、その主語が複合動詞全体の目的語になれると説明している。望月論文では、結果複合動詞について認知言語学及び語彙概念構造の観点から使動と起動の交替現象を考察し、次の四つを結論づけている:(1)失われた使動詞の機能を補うために、非対格動詞の前に軽動詞または動作義を備える活動動詞を付加し、述補式複合動詞を形成する。(2)動詞のアスペクト属性の角度から見れば、使動と起動の交替を決める必要条件は“telic”のアスペクト属性、動詞の語彙概念構造から見れば使動と起動の交替を決める必要条件は「活動―使動―変化―状態」を同時に備えるもので、「使動」の概念構造を表す。これらの条件を満たすために、中国語は「活動」の単音節対格または非能格動詞が複合動詞化、結果補語付加、アスペクト詞の付加及び動詞の「意志性」(volitionality)を変えることなどの方法で元々のアスペクト属性または概念構造を変える。(3)英語の結果構文の使動と起動の交替を決めるのは結果構文の一次述語であり、中国語の述補式複合動詞の使動と起動の交替を決めるのは複合動詞の後項の補語である。(4)項と述語の関係から見れば、中国語の述補式複合動詞の使動と起動の交替を決める条件は「内項が後項補語と主述関係」にならねばならない「内項制約」である。語彙概念構造の角度から見れば、使動と起動交替を決める条件は前項が原因、後項が結果を表す「使動」概念構造である。しかしこの二つの条件は「必要条件」に過ぎず、「十分条件」ではない。成戸浩嗣「「看到」、「見到」の使い分け」では、「看到」は話し言葉的であり、意志性が強く、視野が広く、単方向的であり、主体の必須度が高く、動作性が強く、動作を「過程+結果」のように時間の流れに沿って表現する形式である。それと比べて「見到」は書き言葉であり、意志性が弱く、視野が狭く、方向性が低く、主体の必須度は高くなく、動作性が弱く、「過程+結果」のように時間の流れに沿っては表現しておらず、時間有限的な正確が「看到」より弱いことを指摘している。“得”字句に関しては徐丹「談“得字句”」、浅野雅樹「現代中国語における「動+“得”+形」動補構造の多義性と分類方法について」がある。徐論文では、「得字句」と動補構造は関係するが、派生関係ではない、普通話の“V得C”と“V不C”は対称を形成するが、多くの人はそれを“得字句”の普遍的な特徴と誤解していること、方言ではそのようではないことを指摘している。“得字句”は主に二種類に分けられ、結果を表す已然状態の統語構造の起源は[V得]Cであり、可能を表す未然状態の統語構造の起源はV[得C]であることを指摘し、中古漢語と現代方言のこの分析が証拠を提供している。浅野論文では“V得A”について曖昧性が認められるのは“V得A”という形式に於ける“A”が補語の大分類で、状態、可能という別の類に振り分けられたためであることを指摘した。今まで可能補語とされてきた一部と状態補語とみなされてきた一部を合一させて、性質補語と呼び、状態補語、可能補語の三つに分類し、状態か可能か判別できない“V得A”の問題を解決している。

 「方言」部門について。『開篇』その他に掲載された広西三江地域の方言(六甲話、桂柳話など)の現地調査に基づく研究報告が六篇ある。いずれも若手研究者六名の手になるもので、これまで報告されたことのない漢語方言の記述的研究である。『開篇』二四号編集後記によれば、これらは、青山学院大学の遠藤光暁氏と中国南開大学の曽暁渝氏の組織指導するフィールドワークの成果の一部であるという。大嶋広美「中国江西省紜渓方言の音韻体系」、中西裕樹「邊語中的漢字音層次初探」(音韻部門)も現地でフィールドワークを行って得られた研究成果である。文献資料に限定されない、現地調査を中心とした新たな方言研究が、今後日本人研究者によってますます活発に行われることが期待される。佐藤昭「広西龍勝の瑤族が話す漢語方言について」は、王均著「広西龍勝“紅瑤”的優念話」(一九八四年)という二〇ページの調査報告に基づいて、少数民族瑤(ヤオ)族が話す「優念話」と呼ばれる一種の漢語方言に行われる独特の音韻特色を取り上げたものである。その特色は、広西の代表的漢語方言である西南官話や粤語・客家語などとはまったく異なるものである。少数民族が話す漢語方言といえば、近年、湖南の城歩に居住する苗(ミャオ)族が話す漢語方言についての報告書が出版された(李藍『湖南城歩青衣苗人話』中国社会科学出版社、二〇〇四年)。ここで扱う漢語方言も隣接するほかの漢語方言とは大きく相違するという。単行本としては、国内の刊行ではないが、秋谷裕幸著『浙南的猪東区方言』が台湾の中央研究院語言学研究所から上梓された。秋谷氏には、研究グループの代表者としてまとめた、平成十四-十六年度科学研究費補助金研究成果報告書『呉語翊州方言群・蟇江方言群の調査研究―浙南七県市呉方言音系(討論稿)―』もある。これらの研究成果によって、南部呉語についてはさらに多くの知見と多くの言語データが提供され、これまで北部呉語が主流であった呉語研究の状況は大きく変わりつつあると言える。佐藤直昭「上海方言の陽入声と軽声化――二重目的語構文の例から――」、「上海語における“有+NP+VP”構造と連讀変調」の論考は、上海語の連読変調については、語或いは複合語の単位で連読変調を描写するものが比較的多かった従来の研究とは異なり、いずれも特定の構文の中で連読変調がどのように実現されるかということに主眼をおき、論じている。この点に新知見が示されていて興味深い。

「教育・學習」部門について。發表された数多くの論文の中から興味を持ったものをテーマごとに紹介する。發音教育では、益田律子「中國語の韻律的特徴と發音教育」、胡玉華・宇野忍「日本人の中國語初學者に聲調學習を援助する際の效果的方法に関する研究―構成法的な假説檢證法を用いて―」があげられる。益田論文は從來から言われながらあまり重要視されなかった音律的特徴、つまりアクセント、リズム、イントネーション、プロミネンス、ポーズ、テンポなど「發音した時に出現する單音以外の音聲的特徴」こそ「中國語らしい中國語」であり、それぞれの音律的特徴は文法との關連が強いと指摘する。胡・宇野論文は初學者の「聲調」學習には「身體的動き」(アクション)を用いた指導法が效果的であると述べる。大學の第二外國語などでは限られた時間内に費やされる發音教育には限りがある。いずれの研究もその中でいかに效果的に發音指導するかを示唆するものである。文法・表現教育では、朱繼征「中國語教育における否定辭の教え方について―“不~”と“沒~”の文法的使い分けと意味分析を中心に―」、王瑞來「ニュアンスをどう捉えるか―中國語教学現場からの研究覺書(1)―」といった研究が興味深い。朱論文では、「助動詞+動詞」を否定する“不”と“沒”の文法的使い分けと意味的相違を説明している。兩否定形式の相違を分析し、否定の範圍と意味上の違いについて示唆的意見を述べている。王論文は、日本人學習者には理解しにくい中國語の語彙や表現のニュアンスをどう説明するかを試みる。外國語を學習するときに一番厄介なのがこのニュアンスをどう説明・理解するかということであろう。特に初級段階で學習する人稱代名詞“咱们”、初對面のときの名前の聞き方答え方、動詞と目的語に挾まれる量詞“个”、否定副詞“不”“沒”、存在を表す動詞“有”“在”の區別、反復疑問文のニュアンスを説明する。いずれの研究も、初級段階で習う項目にもかかわらず説明も理解もしにくい部分だけに、ネイティブスピーカーならではの語感を豐富な例と共に解き明かしてくれていて、語学教員にとってもありがたい研究である。また、語彙教育に関しても興味深いものがある。砂岡和子「コーパス利用による中國語教育(2)―可變的語彙教育を支援する中國語コーパス構築とその應用」は日本人學習者のボキャブラリー不足が聞き取り、讀解力の支障になるとする從來からの指摘に応じて、中國語語彙コーパスを構築し、教育現場での電子コーパス利用が有效であることを、TECC(Test of Communicative Chinese)の受驗結果によって示している。史有爲「中國語初級教学語彙考察―中國語教育學研究之六」と張延瑞「日本の中國語教育初級段階における基礎語彙の選定」は日本における初級レベルの中國語學習のなかで、發音や文法教育に関する研究は盛んであっても、語彙教育が遅れていることを指摘する。「一つの外國語を学ぶとき、その外國語の語彙(語彙の音聲と用法を含め)をマスターすれば、たとえ系統的にその外國語の音聲知識や文法知識を勉強しなくても、ある程度のコミュニケーションをすることができる」という陸儉明のことばを引いて、初級段階の日本人學習者が現代中國語を習得するための基礎語彙選定を試みる。學習者のレベルにあう基礎語彙の選定は中國語教育の必須課題といえるであろうが、「中國對外漢語教学大綱」が示す語彙學習レベルを參考にしながら、學習者のレベル、學習環境、目的によって常用語彙の内容に差異があり、また、日本人にとっての常用語彙の選定は一概には決められないなどの問題點も多い。

 以上、はなはだ不完全かつ偏った紹介ないし展望となってしまった。取り上げるべくして取り上げなかった重要な論著が多々あることはお詫びしなければならない。今回の不備については、次年度の展望において補いたいと考えているので、各位のご叱正をお願いしたい。